日本テレビ系「２４時間テレビ」が８月３１日～９月１日に放送され、芸人のやす子（２６）がマラソンを完走した。台風１０号が接近する中、マラソンを決行してＳＮＳ上では日テレへの批判が殺到。ただ、番組サイドが台風の接近と同じくらい恐れたのは、落雷と迷惑系ユーチューバーの凸撃だった。
やす子は１日午後８時４１分ごろ、目に涙を浮かべながら東京・両国国技館でゴールした。
今年で４７回目を迎えた「２４時間テレビ」は、かつてないほど逆風にさらされた。昨年１１月に系列局の日本海テレビ（鳥取）の元幹部によるチャリティー募金の着服問題が発覚。メインパーソナリティーは昨年まで２１年連続で旧ジャニーズ事務所（別会社ＳＴＡＲＴＯ ＥＮＴＥＲＴＡＩＮＭＥＮＴに移行）のタレントが務めたが、一連の性加害問題の影響で出演者の人選見直しを迫られた。
極め付きは台風１０号の襲来だ。当初は例年通り、都内をめぐるコースだったが、やす子は８月３１日にスタートした横浜市・日産スタジアムをグルグルと周回し、１日に神奈川→東京を走るコースへの変更を余儀なくされた。台風が接近する中、マラソンを決行し、日テレはＳＮＳ上で批判された。
実は番組サイドは台風だけではなく、落雷も恐れていた。「２４時間テレビ」関係者の話。
「台風が放送日に首都圏に直撃することが懸念されたけど、その前に熱帯低気圧に変わり、ひとまず安どする声が上がりました。あとの懸念は落雷でした」
１日に東京２３区では雷注意報、横浜市内などでは大雨警報、雷注意報がそれぞれ発表された。
やす子が神奈川を走っていた際も雷が鳴った。
「雷が鳴ってます」「危ないですよ」
足の痛みを感じながら、沿道の人にそう声をかけたという。
「やす子さんは優しい性格からか、沿道で声援を送る人に『暑いから気を付けて』と逆に気づかっていた。雷鳴が確認された後は落雷への注意喚起に変わった。雷鳴を警戒して一時、物陰に退避する場面もありました」（前出関係者）
また、迷惑系ユーチューバーからの凸撃も警戒された。昨年ランナーを務めたタレントのヒロミも凸撃されたからだ。
「昨年までは派遣会社などを通じ、ランナーの走行中の警備スタッフを集めていました。警備スタッフには事前に３日間研修を実施。例年通り準備したけど、昨年は迷惑系ユーチューバーに凸られてしまった。その反省で今年は警備スタッフを増員して臨みました」
やす子は常時、周囲を７～８人のスタッフらでガードされ、凸られることはなかった。
毎年、ランナーは「２４時間テレビ」放送後に「行列のできる相談所」（日曜午後９時）に生出演する。やす子は同番組レギュラーでタレントのフワちゃんと共演予定だったが、フワちゃんが不適切投稿で活動休止したため、共演はなかった。
例年以上に逆風にさらされた「２４時間テレビ」は、何とか大団円を迎えた。