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脳を鍛える効果が抜群!歴史街道ウオーキングの魅力 1日10キロでOK

東スポWEB 2024年9月8日 10時9分

健康のためにウオーキングや散歩を楽しむ人は多い。中でも、歴史を持った昔の街道を歩くのが人気を集めるようになっている。専門家にその魅力を聞いた。

【歴史街道歩きの魅力はウオーキングの健康効果だけではない】

歴史街道歩きとは、ただ歩くだけではなく歴史的な古道を探勝する目的を持ったウオーキングのことだ。歴史街道は、有名なところでは東海道や中山道など観光史跡が数多く残る街道もあるが、それ以外にも全国各地に存在する。そうした歴史街道を歩くのが、実は静かなブームになっており、長く楽しんでいるファンが増えている。

歴史街道は古代から人も物もそこを行き来し、その道を舞台にいろいろな事件が起こり、いろいろな歴史的人物も歩いた。そんな道を歩いて歴史的な跡に出会うのが魅力だ。

「最大のポイントは、建造物や地形の痕跡をたどるなどの目的を持ったウオーキングだということにあります。そのため、脳を鍛える効果が抜群で飽きないのです」と魅力を説明するのは、歴史街道歩きファン向けのウオークマップを出版している風人社・大森誠社長だ。大森社長自身も歴史街道歩きを若い頃から楽しんでおり、趣味が高じて専用マップを手掛けるようになったという。

歩くのは健康にいいとはよく知られている。近所の散歩やハイキング、山歩きなどでも有酸素運動であり、肥満解消、心臓強化、生活習慣病予防、ストレス解消などの効果があるとされる。中高年は医師から歩くことを勧められた人も多いはずだ。

ただ問題は、続かないことだ。単なる散歩では飽きてしまう人も多い。それが歴史街道歩きでは、知的刺激を受けるので飽きないのだ。

【自律神経に好影響が】
例えば建築関係に携わる人なら、街道の建物に歴史的な建造物があれば興味を持つだろう。土木業界の人なら、沿道の川の流れから勾配を計算するかもしれない。沿道の草花、木々に感動する人もいる。グルメに興味がある人なら土地の食べ物に舌鼓を打つ。読書家なら小説家の実家跡を訪ねたり、著名人の墓を訪ねたりする。

こうした知的な興奮で交感神経が刺激される一方、自然の風景、環境のなかで安らぎの副交感神経が働く。自律神経が調和し、単なるウオーキングよりもっと大きな健康が得られる。

街道歩きには脚力が必要なようだが、東海道などの何百キロもの街道でも全行程を一度に完歩するわけではないので、1日に10キロとか20キロでいい。歩き終わった地点から次回は歩き始める形で休日のたびに歩きつなぐようにする人が多い。

「全踏破しなくても、自分の気になる宿と宿の間、集落と集落の間のちょっとした区間でいいのです。また、いま日本の観光地はどこも人でいっぱいですが、街道を歩くなら混雑を比較的避けられるのもいいですね」(大森社長)

では、どんなところを歩くといいのだろうか。歴史街道歩きといえば、まず挙がるのが東海道だ。箱根の古い石畳が続く旧道や、安藤広重の浮世絵のような富士山が見える薩タ峠など観光史跡が数多く、昔から人気が高い。しかし最近人気急上昇中なのは中山道だという。

そこで次回は、その中山道をはじめとするお勧めスポットと、歴史街道歩きに便利なウオークマップについて尋ねる。

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