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伊藤健太郎が語る「任侠映画」と「令和のコンプラ」 本宮泰風と対談インタビュー

東スポWEB 2024年9月10日 11時57分

任侠漫画の実写映画「静かなるドン2」(前編9月13日/後編9月27日公開)で主演する俳優の伊藤健太郎(27)と、出演と総合プロデュースを務める本宮泰風(52)がこのほどインタビューに応じた。伊藤は累計60作品を超える大人気任侠シリーズ「日本統一」を「超えたいです!」と宣言。本宮も「コンプラと戦いながら攻めていきたい」と意気込んだ。

――原作は、累計発行部数4600万部を超える新田たつお氏のヤクザ漫画。昨年、伊藤さん主演で実写映画化され、本作は第2弾になる。伊藤さんは前作同様、ヤクザが嫌いな主人公・近藤静也を演じ、本宮さんは静也のお世話役・猪首硬四郎として出演するとともに、総合プロデュースも務める

伊藤 もちろん1で終わるのはもったいないというか、嫌だなって思っていた部分があったので、2ができるというお話をいただいた時は本当にうれしかったですね。

本宮 前作でも分かってはいましたけど、伊藤健太郎という俳優の長所を生かせればと。身体能力を生かしたアクションもそうだし、芝居も器用。要は何でもできる子なのはわかっていたので。

伊藤 プレッシャーですね(苦笑い)。2については、コメディーやアクション、お芝居のシーンにしてもよりパワーアップさせるにはどうしたらいいんだろうと意識しながら演じたんです。そしたら本当にすごくパワーアップしている内容になっているなと感じました。

――冒頭、ミュージカルシーンも見どころ

本宮 まさにここは伊藤健太郎の集大成。

伊藤 ビックリしました。僕だけで踊るならどうにでもなるんでしょうけど、バックダンサーの方もいたので、撮影当日の早朝、振付師の方と振り入れをして。しかも、なかなかの尺がありましたからね…。

本宮 ミュージカルシーンの撮影構想が固まったのもたぶん、前日だから。まあ、伊藤健太郎なら何とかしちゃうんです。

――「静かなるドン」は伊藤さんにとってキャリア初のヤクザ役

伊藤 役者としていつか挑戦してみたかった。ファミリー感や昭和の筋が通ってる感じにカッコよさを感じていて。あと、小さいころにオヤジが「ミナミの帝王」をずっと見ていた影響で、主題歌の「欲望の街」を歌いながら小学校に通っていたんですよ。だからすごく憧れがあって、オヤジも喜んでましたね。

――早くも「静かなるドン」の長期シリーズ化を求める声もある

本宮 そういった意味では、今作はこの先、伏線も含めてすごく方向性が広がる作品になったと思いますね。

――映画やドラマ界のコンプライアンス重視との戦いにもなる

本宮 それは本当に作品に影響してますよ。(主人公の)静也はデザイン会社に勤務してますけど、原作では下着メーカーに勤めている。モデルの子の下着シーンがあったりしたけど、今の時代にそぐわないという製作側の判断もあった。例えば、ナイフで刺すシーンもなるべく多くの人に見てもらうためには、R指定がつくか、つかないの判断も迫られる。戦いのシーンなど、後々でカットせざるを得なくなったり、本当に難しい世の中になりましたよね。

――伊藤さんもコンプラを感じますか

伊藤 感じます。問題にならないかもしれないけど、一応やめとかなきゃという風潮にどんどんなっていっているなと。

――大人気任侠シリーズといえば、本宮さん主演の累計60作品を超える「日本統一」がある

伊藤 日本統一を超えたいです!

本宮 いいね! 俺が40歳くらいからシリーズが始まったので、伊藤健太郎の年なら100、いや、200はいけます。今回、本当に何でもできる方向性が見えた作品になった。コンプライアンスと戦いながら攻めたい。海外にも行きたい。

伊藤 いいですね。海外にも行きましょう!

☆いとう・けんたろう 1997年6月30日生まれ、東京都出身。モデル活動を経て、2014年に俳優デビュー。近年の主なドラマ出演作は「今日から俺は!!」(18年)、連続テレビ小説「スカーレット」(19年度後期)など。映画では「冬薔薇」(22年)などで主演。「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(23年)では、日本アカデミー賞優秀助演男優賞に輝いた。

☆もとみや・やすかぜ 1972年2月7日生まれ、東京都出身。94年にドラマ「シュプールは行方不明」でデビュー。数々のVシネマや任侠映画に出演し、代表作は「日本統一」シリーズ。

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