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虎ハンター小林邦昭さんは後輩・佐山聡に抜かれ…努力ではい上がった男 門馬忠雄氏が秘話

東スポWEB 2024年9月10日 12時22分

新日本プロレスで〝虎ハンター〟の異名を取った名レスラーの小林邦昭さんが9日に68歳で死去。初代タイガーマスクとの抗争で名をはせた、新日本黄金時代の立役者の素顔を、親交のあったプロレス評論家の門馬忠雄氏(86)が明かした。

小林さんは1972年に新日本に入門した。新弟子から「大食い」で有名となり、「中学生の頃から大食いだったとのことで、若手の頃、新幹線のビュッフェで(先輩から)『メニュー全部食べてみろ』と言われて全部食べたとか、旅館ではおひつでご飯をおかわりしたとか、伝説がある」(門馬氏)。

生まれながらの大食漢ではあったが、アンコ型の体形になることはなく、183センチで均整の取れた体を維持した。

「だから、(ジュニアヘビー級の)佐山(聡=初代タイガーマスク)の相手になれた。後から入門してきた後輩の佐山に抜かれて、悔しかったと思う。内に秘めた闘志がすごかったし、負けず嫌いだったね。佐山という目標にする男がいたから、成長したと思うよ。タイガーマスクによって光を与えられたんだ。技術的にどうとか運動神経がずば抜けていたとかでなく、努力であそこまでいった人だね」

1992年にがんを患い、何度も手術を乗り越え、2000年4月の引退後は、新日本の道場の管理人を務めた。道場を取材に訪れた報道陣とも気さくに話し、記者にも腹部の手術痕を披露することもしばしばあった。門馬氏は「私も胃がんをやったから、よく病気の話をした。だから、腹の(手術痕の)見せっこをしたよ。粘り強く病気と闘っている姿は感心させられた。一本気で純粋な男。人の悪口を言わないから、みんなに好かれたよ。人柄が買われたから、(新日本道場の)寮長になったんだからね。私もあの人に道場で励まされ、随分頑張れたね」と垣根のなかった〝虎ハンター〟に感謝を口にしていた。

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