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【秋場所】途中休場・貴景勝の気になる進退 現役続行を選択しても〝いばらの道〟

東スポWEB 2024年9月11日 6時12分

土俵人生の岐路に立たされた。大相撲秋場所3日目(10日、東京・両国国技館)、大関から関脇に転落した貴景勝(28=常盤山)が首痛のため途中休場。師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は再出場させないことを明言し、今場所での大関復帰の可能性が消滅した。今後の進退については本人の意思を尊重する方針。ただ、現役続行を選択しても、元大関には〝いばらの道〟が待っている。

貴景勝は7月の名古屋場所をカド番で負け越し、関脇へ転落。慢性的な首痛の影響で稽古不足のまま今場所を迎えた。特例での大関復帰には10勝が必要となるなか、初日から2連敗。3日目で無念の戦線離脱となった。師匠の常盤山親方は「昨日(2日目の取組後)、貴景勝と話して『首の状態が良くないので休場させてください』と言っていたので。今場所は(最後まで)全休になります。無理はさせない」と説明した。

今後については「まだ28歳ですから。相撲を続けたいという気持ちは強いと思う。今のところは(現役を)続行すると思っています」としながらも「貴景勝本人の気持ちを一番に尊重してあげたい。(本人と今後について)まだ詳しくは話していない。これから話すこともあると思う。今はここまでしか言えない」と話すにとどめた。

ただ、現役続行を選択したとしても、その先には〝いばらの道〟が待っている。次の九州場所の番付では2018年名古屋場所以来、6年ぶりに平幕へ転落することは避けられない。しかも、貴景勝の取り口は頭から激しくぶつかる突き押し相撲。完治が見込めないとされる〝爆弾〟を首に抱えながらの土俵は、さらなる悪化の危険や不安と隣り合わせだ。

大相撲解説者で元小結の舞の海秀平氏(56)は今後の貴景勝の見通しについて「首ですから、厳しいですね」と指摘する。自らも現役時代に首を痛めた経験を踏まえながら「首は手足にも影響してきますから。なかなか、ケガを克服して頑張るのは…。ケガの箇所が危険なところなので。若いですけど、子供のころからやってますから、体が消耗してきますよね。〝相撲年齢〟というのも、あると思います」との見方を示した。

果たして、貴景勝は再び土俵に戻ってくることができるのか。それとも…。4度の優勝を誇る元大関が、相撲人生の大きな分岐点を迎えた。

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