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【F1】なぜニューウェイ氏はフェラーリを蹴った? カギは〝全権〟「1人の人間では…」

東スポWEB 2024年9月11日 14時17分

F1レッドブルから退団が決定している〝天才マシンデザイナー〟のエイドリアン・ニューウェイ氏(65)が、2026年からホンダとコンビを組むアストンマーティンに加入することが10日に正式発表された。

優勝請負人のニューウェイ氏をめぐっては大争奪戦が展開されたが、年俸3000万ポンド(約56億円)という破格オファーでアストンマーティン移籍が決まった。

ニューウェイ氏は「(オーナーの)ローレンスは、世界に勝てるチームを作ると決意している。シルバーストーンの新しいAMRテクノロジー キャンパスと風洞の開発に表れている。これらは最先端の技術であるだけでなく、作業に最適な環境を作り出すレイアウトになっている」と世界一軍団の構築へ意欲的に語った。

一方でニューウェイ氏は当初、名門フェラーリへの移籍が有力視されていた。それがなぜ破談に終わったのか? フェラーリのフレデリック・バスール代表が、フランス紙「レキップ」で交渉過程を赤裸々に明かしている。

「ニューウェイと話し合いはあった。しかし、おそらく彼の考えは、私が考えていたものとは違っていたのだろう」と方向性の違いを強調する。

具体的には「チームの成果を変えるのは、1人の人間ではありません。グループは常に個人よりも強いんだ」と力説した。

米メディア「LWOS」は、バスール代表の意図を解説。「バスールがニューウェイとの交渉において自らの信念を貫いたことは称賛に値する。結局のところ、彼が1人の人物を受け入れるために、チームに対するビジョンを妥協するつもりがあるかどうかは懸念されるところだ」。ニューウェイ氏は自らを中心とした〝全権体制〟を望んだが、フェラーリ側は権力を分散させる〝集団指導体制〟を維持したかったというわけだ。

今後はライバル同士となる両者がどんな戦いを繰り広げるのか注目だ。

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