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羽生結弦 6月の被災地・輪島市訪問で固めた思い「悩んでいる方々の近くで滑りたい」

東スポWEB 2024年9月15日 20時3分

フィギュアスケート男子で五輪2連覇を果たしたプロスケーター・羽生結弦(29)は、被災地での開催に強いこだわりを抱いていた。

1月に発生した能登半島地震の復興支援を目的とした「能登半島復興支援チャリティー演技会」が15日に行われ、羽生、2012年世界選手権銅メダルの鈴木明子氏、15年世界選手権銀メダルの宮原知子氏、14年四大陸選手権覇者の無良崇人氏、能登高校の書道部、和太鼓チーム「輪島・和太鼓 虎之介」が出演。会場の都合上、映像での生配信、見逃し配信となったが、収益は石川県に寄付される。

当演技会の実施にあたり、羽生は石川県で滑ることを熱望していた。「選ぼうと思えば、配信という形を取った時に他の地域で滑るということも可能だった。本当にいろんなことをしようと思えばできたとは思う」と振り返るも、信念の曲げることはなかった。

「つらいと思っている方々、いろんなことで悩んでいる方々の近くで滑りたいと思う。その地域の力やその現場の空気みたいなものを感じながら滑るので、そこの空気の大切さやちょっとでもこの場所からなんか波動として、空気が動いてみなさんの元に届けと思いながら滑らせていただいた」

6月には自身の足で被災地の輪島市を訪問し、子供たちと交流を深めた。羽生も2011年3月の東日本大震災で被災した過去を持つからこそ「どんなにつらいことがあっても、いずれ時が来れば何かはしなきゃいけない。どんなにやりたくなくても、どんなに進めなかったとしても、締め切りが来たら結局は進まなきゃいけない」とアドバイスを送ったという。

フィナーレは4人のスケーターでMrs.GREEN APPLEの「ケセラセラ」を演じた。「ボーカルもそうだし、楽曲の一つひとつの音をすごく大切にしながら、希望を胸に滑った」。被災地での演技は、未来への光となる。

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