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〝元暴走王〟小川直也氏が格闘技界のドーピング問題に持論「検査はまず無理。いたちごっこ」

東スポWEB 2024年9月16日 6時8分

バルセロナ五輪柔道銀メダルで〝元暴走王〟こと小川直也氏(56)が、自身のユーチューブチャンネル「小川直也の暴走王チャンネル」を更新。元オリンピアンとして、格闘技界を揺るがすドーピング問題に持論を述べた。

格闘技界では、7月28日の「超RIZIN.3」(さいたまスーパーアリーナ)で朝倉未来に勝利した平本蓮に、ドーピング疑惑が浮上して大騒動に。平本はサプリの購入とSNS上に流出した音声データが自身の声と認めるも、使用は完全否定した。RIZINも会見で、ドーピング検査の結果が陰性だったことを発表している。

元暴走王も、かつてRIZINの前身だった総合格闘技イベント「PRIDE」に参戦。当時を振り返り「格闘技界において、ドーピング検査はまず無理だと思うよ」と断言した。その上で、現在の五輪選手らは日ごろ抜き打ちでドーピング検査を受けており、累積で3回パスしたら「ドーピング」と判断されると説明。「それくらいやっても、やってるやつはドーピングの消し方も知っている。いたちごっこ」だという。

また頻繁なドーピング検査にはもちろん、多額の経費がかかる。小川氏によると、師匠の故アントニオ猪木さんが旧IGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション)のリングにドーピング検査機器の導入を検討したことがあった。50メートルプールに禁止薬物を1滴たらしても見抜くような精度だったが、小川氏は「めちゃくちゃ(経費が)高いですよ、会長…」と進言し、猪木さんの計画は中止になったとか。

柔道時代には試合会場、練習場ではライバル国から飲み物に禁止薬物を混入される可能性を考慮して、水筒などの徹底管理を命じられたという。「オレらの時代でも『キムチすら危ない』『コーヒーを飲み過ぎるとダメ』だとかあった」。現在はさらに抜き打ちで厳しく検査を実施しているが、そうした環境をプロの格闘技界でつくり出すことは不可能だという。

一方、小川氏は「現役時代に許されていたら、ドーピングをしたか」の質問を受けた。これに「当時も、ドーピングをしているとああなりますよ、こうなりますよ、というのを見せつけられるんだよ。東ドイツの選手が国家ぐるみでやっていた話とか。一時の栄光がその後の人生に影響が出る」と話し、アマチュア時代もプロ時代もドーピングには一切、手を出していないことを強調した。

柔道で五輪に2度挑戦したものの、金メダルには手が届かず。プロレス・格闘技界でも頂点に立てなかったが、「幸せをつかむまでは何でもやってやる、勝つためには何でもやってやるという気持ちはわかる。やる、やらないは本人が選ぶしかない。でもオレは逆に、そんな(禁止薬物を使用する)ヤツらに負けたくなかった。だって弱いから使うわけじゃん。オレらがアマチュアの時は『弱いから(禁止薬物を)使う』というイメージがあった。オレには『そんなことしなくても、やってやる。クスリ使ってるヤツらに負けたくない』って自負があったし、そんな気持ちだった」と強調していた。

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