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【中日】4番・落合博満氏の衝撃発言に…SKE48 熊崎晴香も大興奮「1点、2点やれよ。俺が打ってかえすから」

東スポWEB 2024年9月16日 8時17分

これぞ、ザ・4番だ! 中日の仁村徹編成統括(62)が、現役時代の落合博満氏(70)のすごさについて熱く語った。卓越した打撃技術だけでなく、試合の流れを読む力やどんな時も平常心を保てる胆力など全てが超一流。「4番・落合」が放った衝撃の一言に、ドラゴンズの応援大使を務めるSKE48・熊崎晴香も思わずうなった!

【仁村編成統括&SKE48熊崎晴香対談(3)】

熊崎 仁村さんが現役の頃のドラゴンズの4番といえば落合博満さんでしたが、どんな打者だったんですか?

仁村 偉大な4番打者でしたよね。技術的にも超一流。あんなにすごい打者はいないですよ。

熊崎 技術的にはどんなところがすごいんですか。

仁村 たくさんあるけど、中でもすごいのはインサイドのボールのさばき方と、フォークボールの見極めですね。(打席で構えた時には)脇をあけながら(打つ時は)締める。右ヒジや右手首の使い方がとにかくうまくて、内角球もしっかり捉えられる。それに選球眼が良かった。「フォークは打つボールじゃない。見逃すボールだ」と言っていたんですけど、本当にボール球は振らないんです。ストライクゾーンに来るフォークは半速球なので、それはしっかりと仕留める。何であんなに簡単にフォークを見逃せるのか。どうしたらフォークを見極められるのか、不思議でした。そして何より驚いたのが、打席での呼吸です。

熊崎 呼吸?ですか。

仁村 チャンスで打席に入る時って「ここで打たなきゃ」とか「絶対にやってやる」とか必死になるじゃないですか。「どうしよう」ってテンパると頭も回らなくなる。でも、落合さんはどんな時でも平常心。普段と変わらない呼吸をしているんです。アドレナリンを出さなくても「この投手でこの状況なら、この球を投げてくる」という考えで対応していた。野球をよく知っているし、試合の流れが分かっているんです。

熊崎 いつも平常心なのはすごいですね。

仁村 どんな状況でもバタバタしない。落ち着いていて、試合で勝つためにどうすればいいかということを考えながらやっている。面白かったというか、すごいなと思ったのが、ノーアウト満塁のケースで「お前らダブルプレーを打てばいいんだよ」と言ったことです。前進守備でなければ、セカンドゴロ、ショートゴロならホームゲッツーがないから1点入るじゃないですか。ノーヒットで1点取るという考え方というのは、すごく勉強になりました。

熊崎 考え方も深いんですね。

仁村 「リーディングヒッターを取るだけなら簡単だ」という考え方でしたからね。開幕戦で最初にヒットを打っちゃえば、あと全部フォアボールなら打率10割で首位打者。そういう考え方なんですよ。あり得ないけどそれをやろうとする。僕が1番や2番を打っていた時は、後ろに落合さんがいるから何とか塁に出ようと思ってましたね。

熊崎 それだけ4番の落合さんのことを信頼していたんですね。

仁村 そうですね。送りバントは必要なことですけど、送っても後ろの打者がかえしてくれないと、やった意味がなくなっちゃうんですよね。何回も何回も送りバントを成功させても点が入らないと、気持ちもなえるんです。「何やってるんだ、俺は」と考えて打ちたくなる。実際に僕は星野監督からバントのサインが出ても、わざと失敗したこともある。「何で打てるのに、バントのサインなんだ」と歯向かったこともある。でも、後ろに落合さんがいると、そう考えることはないんですよ。

熊崎 本当にすごい4番打者だったんですね。

仁村 落合さんは春先はあまり良くなくて、エンジンが掛かるのが遅い。でも、終わってみれば必ず3割は打つ。夏場の勝負どころでちゃんと合わせてくるのは、さすがだなと思いましたね。それに守っていても落合さんは違ってました。

熊崎 守備でもですか?

仁村 投手というのは孤独なものなんです。キャッチャーを含めて内野には5人いて、誰かがここで間を取った方がいいなとなったら、マウンドに集まる。そんな時に一塁の落合さんがマウンドに行くタイミングがすごくいいんですよ。

熊崎 試合の流れを読んでいるんですか。

仁村 無死満塁のピンチでマウンドに集まった時に落合さんはピッチャーにこう言ったんです。「1点、2点やれよ。俺が打ってかえすから」って。

熊崎 カッコいい!

仁村 カッコイイでしょ。すごいでしょ。その時、僕はサードを守っていたんだけど「俺もこういう言葉を野球人生で1回は言ってみたいな」って思ったんですよ。でもね、言えないですよ。自信がない。だけど落合博満っていう人はそういうことを平気で言えました。ザ・4番ですよ。大谷やゴジラ松井、イチローもそうですけど、何十年に1人出てくるかどうかのすごい選手。みんなの期待に応えられる本当にすごい選手でした。うらやましかったですね。

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