復活をアピールだ。大相撲秋場所９日目（１６日、東京・両国国技館）、優勝経験者で元三役の幕内若隆景（２９＝荒汐）が幕内翠富士（伊勢ヶ浜）を寄り切って７勝目（２敗）を挙げた。
約１分半にも及ぶ熱戦の後は、観客席から大歓声がわき上がった。取組後に若隆景は「動きは良かったと思うし、最後まで集中してやるだけだった。歓声？ 土俵の上だとわからないけど、（ファンからの）期待に応えられるように、自分らしい相撲を取りたい」と充実した表情を見せた。
昨年春場所で右ヒザ前十字靱帯断裂の大ケガを負い、長期離脱で幕下まで転落。それでも懸命なリハビリの末に復帰し、今年の夏場所で十両優勝。１年ぶりの幕内復帰となった先場所は、１１勝を挙げる活躍を見せた。
今場所も、初日に幕内美ノ海（木瀬）に破れて黒星発進となったが、ここまで７勝。勝ち越しに王手をかけて、１０日目は幕内遠藤（追手風）との一番。若隆景は「明日の一番に集中して、一生懸命頑張りたいと思います」と気を引き締めた。