パリ五輪のフェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した江村美咲（２５＝立飛ホールディングス）は〝競技の普及活動〟にも全力投球だ。
五輪で男女を通じてサーブル種目初となるメダルに貢献した江村は、帰国後もほぼ休みなしでテレビなどに出演。パリ五輪前は「普段のスケジュールだと平日は練習で埋まっているので、イベントやメディアの活動すると練習を休んでやらないといけなくて、ネガティブな印象があった」と振り返るが、パリ五輪後のブームを通じて気持ちに変化が芽生えたという。
「改めて普及だったり、フェンシングを盛り上げていく活動も自分の仕事、役割だと思った。うまく練習とバランスを取り組んでいけたら」
１４～１６日に静岡・沼津市総合体育館で行われた全日本選手権では、フェンシングに興味を持ったファンが多く来場。「あんなにキャーキャー言ってもらうことがなかった。応援してくれる方がたくさんいる試合も楽しかった」と笑みを浮かべながらも「素直にうれしい反面、これから先もっともっと頑張っていかないと。ここがピークにならないように、さらに強くなっていきたい」と気を引き締めた。
そんな江村は１６日の決勝で小林かなえ（河合電器）に１５―８で快勝し、２年ぶり４度目の日本一に輝いた。「見てるとシンプルに見た目がかっこいいとか、迫力がすごいとかは伝わると思うけど、やっていて楽しいというのも戦う姿から伝わったらいいな」。日本のエースとして、さまざまな形で競技を盛り上げていく。