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「私だったら起用する」大谷翔平のクローザー復帰 エンゼルス“恩師”2人は容認

東スポWEB 2024年9月17日 11時38分

ドジャースの大谷翔平投手(30)はクローザーとしてポストシーズンでマウンド復帰するのか。米メディアでは否定的な論調が目立ち、ファンからは期待する声も上がる中、16日(日本時間17日)にエンゼルス時代の恩師2人、ジョー・マドン氏(70)は「私なら起用する」、フィル・ネビン氏(53)は「ショウヘイだから驚かない」と支持。また、カージナルスの先発右腕ランス・リン投手(37)も「チームを助けられるなら投げる」と断言した。今後、大論争に発展しそうだ。

ドジャースのロバーツ監督は13日(同14日)、昨年9月に受けた右ヒジ手術から投手としてリハビリ中の大谷がレギュラーシーズン終了後の10月に始まるポストシーズンで登板する可能性について「極めて低いが、ゼロではない。10月は長い戦いになる」と否定しなかったことで波紋が広がった。

大谷は6度目のブルペンとなった15日(同16日)には関係者らによると術後最速の93マイル(約150キロ)を計測するなど復帰に向けて着々だ。9月中には打者相手の実戦的な練習を行う予定だが、常識的に10月は間に合わないだろう。

MLBネットワークの番組「MLBナウ」で意見を求められたのは2020年から22年6月までエンゼルスで監督を務め、大谷をリアル二刀流で起用したマドン氏だ。大谷がDHとしてスタメン出場して、途中で登板した場合、DHが解除となり、その後、打席に立つことができない。「大谷の打撃力を試合の後半で失うのはドジャースにとって痛手であり、入念な計画が必要」と前置きするもこう断言した。

「私だったら彼を起用する。試合の後半、可能ならクローザーとして出す。もちろん、彼の健康状態が大丈夫であることを確認する必要があるし、ドジャースのブルペンの方が、先発より状態がいいのは知っているが、ショウヘイはショウヘイだから」

昨年までエンゼルスで指揮を執ったネビン氏はに「手術のリカバリーに少なくとも12か月かかると言われているし、勝負するほどに回復できているか分からないが、ショウヘイだから、登板することになっても驚かない」とコメントするとこう続けた。

「今年、ドジャースの試合を多く見ているけど、勝てるチームに彼が行き、活躍しているのがうれしい。去年の今頃プレーできなくなり、手術の準備をしていたから、マウンドから投げられるようになったことも心からうれしく思う」

その上で監督よりも医療スタッフの判断が大きな鍵となると言及した上で、「誰かがやるとしたらショウヘイだろうね。彼がいかに努力をし、いかに勝ちたいかということを知っているから、彼のやることには何一つ驚かないよ」と強調した。

現役投手はどう考えるか。米スポーツマルチメディア「ファウル・テリトリー」にゲスト出演したリンは司会者らに「大谷がワールドシリーズで投げる可能性について、自分だったらケガのリスクを考え辞退するか」と問われ、即答した。

「もし自分がショウヘイだったら、6億ドル(後で7億ドルに訂正)をポケットに抱えているわけだし、何一つ心配しない」と真顔で答えつつ、「でももし自分がその(故障明けの)立場だったとしても、ワールドシリーズでアウトを取ってチームが勝つのを助けられるなら、投げる」と断言した。

「当然、健康な状態で、やれる準備をしっかりする必要があるが、ショウヘイを3試合ごとに1回、あるいは2回でも使えたら、ブルペンを助けられるし、WBCで彼がやるのを実際に見た。あの場面で見たショウヘイの能力はクレイジーだったから、健康で、彼自身もできると思っているなら、やらない理由がない」

3人に共通しているのは大谷は常識の枠に収まらないから可能という“ユニコーン神話”。それで右ヒジを痛めることになれば、投手生命の危機を迎える。本末転倒だ。

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