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武田修宏氏 元イタリア代表スキラッチさん追悼「乱闘になって前歯が折れたのもいい思い出」

東スポWEB 2024年9月18日 21時8分

元イタリア代表で1990年イタリアW杯で得点王と最優秀選手に輝き、Jリーグの磐田でも活躍した、サルバトーレ・スキラッチさんが18日に死去。59歳だった。同国サッカー連盟が発表した同国メディアによると、2年前に結腸がんを患って闘病していた。

イタリア1部ユベントスや同インテルで活躍し、磐田では94~97年にわたってプレー。リーグ戦78試合で56得点をマークした。磐田でチームメートだった元日本代表FWの武田修宏氏(57)は自身のブログで「元イタリア代表のサルバトーレ・スキラッチ氏の訃報に接し心から哀悼の意を表します。W杯得点王であこがれの存在でした。ジュビロ磐田で一緒にプレーできたのは幸せでした。練習中に乱闘になって前歯が折れたのも今ではいい思い出です。ご冥福をお祈り申し上げます」と故人をしのんだ。

東スポWEBの連載「多事蹴論」では、スキラッチさんと武田氏による、この乱闘エピソードを紹介していた。96年にレンタル移籍で磐田入りした武田氏は、練習中に激しく競り合ったスキラッチ氏を激怒させてしまうと、顔面に思い切り頭突きをくらった。2人は、つかみ合いのケンカとなり、武田氏は鼻骨骨折に加えて前歯を3本も折られ、病院に救急搬送となった。

武田氏は当時の連載で「あのときのことは、ちゃんと覚えているよ。当時メディアにも書かれていたけど、ちょっと違うところもあるかな。実はスキラッチって意外にメンタル面が繊細でオレに(FWの)ポジションを取られるかもしれないって相当イライラしていたみたい。そこに激しく当たりにいったんでキレたんだって。嫌い? そこまでではないよ。彼は大きくない(身長171センチ)けど体は強いし、反転も速くてすごい選手だなって思っていたしね」と振り返っていた。

そのまま入院となった武田氏は、スキラッチさんの謝罪を受けたという。「病室に来て『ケガさせて悪かった』って謝ってくれた。それにお見舞いでテレホンカードをたくさんもらったんだ。外に出られないんで病院から知り合いに電話してくれってことみたい。そこから仲良くなったかな。スキラッチも〝タケちゃん〟とか呼んでくれるようになったしね」。乱闘から距離を縮めた2人が磐田でチームメートだったのは96年限りだったが、互いの引退後にイタリアで再会を果たしている。

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