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【阪神】2つの「誤算」で痛恨黒星 西勇輝の背信より痛かった〝勝負手〟ビーズリーの乱調

東スポWEB 2024年9月21日 5時9分

阪神は20日のDeNA戦(横浜)に6―9で敗れ連勝は5でストップ。首位・巨人が広島を下したため、ゲーム差は3と広がった。ペナントレースは残り8試合。これ以上離されれば、逆転優勝は極めて厳しくなる。

2つの誤算が勝機を大きくしぼめた。先発マウンドを託したのは今季ここまで20試合に登板し、防御率1・91と抜群の安定感を誇っていたベテラン右腕・西勇。初回こそ3者凡退に仕留めたが、続く2回は3本の単打に1つの四球が絡み先制の2点を献上。3回には無死一、三塁からハマの黒船砲・オースティンに甘く入った変化球を痛打され24号3ランを被弾。序盤で0―5と大差のビハインドを背負うことを余儀なくされた。

信を置いて中11日のマウンドを託した背番号16の背信に「3回で終わりやんか。神宮もそうやろ。(悪い流れを)止められんわな」と岡田彰布監督(66)は表情をしかめる。「神宮」とはこの日と同じく連勝を5でストップさせてしまった8日のヤクルト戦(5回8安打5失点KO)のこと。9月に入り11勝4敗と勝ち進んできた岡田虎だが、4敗のうち3つが西勇の黒星。チームの流れに乗り切れない投球がもどかしい。

だがそれ以上に手痛かったのが、5―6と一時1点差まで詰め寄った6回から、5番手として投入したビーズリーの乱調だった。先発ローテの一角として8勝2敗、防御率1・72と抜群の成績を残してきたが、虎指揮官は「勝負の9月」を乗り切るための切り札として、ブルペンへ配置転換することを先日決断したばかり。さっそくの出番となったが、イニングをまたいだ7回に先頭・佐野を四球で出塁させると、宮崎の右翼線適時打、筒香の7号2ランで計3失点。再びリードを4点に広げられ、戦局を決定づけられた。

失意のビーズリーは試合後「準備不足だった。4日前に100球近く投げているので」とコンディションが十分でなかったと明かす。百戦錬磨の指揮官が賭場の盆の上にたたきつけた切り札は効力を発揮することができなかった。

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