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総裁選のカギは女性議員の支持 決選投票を見越し水面下で〝露骨な揺さぶり〟も

東スポWEB 2024年9月24日 6時3分

自民党総裁選(27日投開票)は終盤に突入し、石破茂元幹事長、高市早苗経済安保相、小泉進次郎元環境相の3人が激しいトップ争いを繰り広げ、4番手以下も虎視眈々とチャンスをうかがう情勢だ。最後の追い込みをかける中、当落のカギを握る党所属の女性議員の動向が注目されている。

石川・能登半島での豪雨対応で林芳正官房長官、国連総会出席のために上川陽子外相が渡米するなど2人が論戦から一時撤退する中、情勢調査では上位争い3人の得票予想が激しく前後する、先が読めない状況が続いている。投票する議員や党員が目安にしているポイントの一つに女性議員が誰を支持しているかがある。

立候補時の推薦者名簿(20人)で、女性7人と最多となったのは上川氏だ。「女性の先駆者として、上川陽子という柱を立てたい」と松島みどり元法相が推薦人集めに奔走。森雅子元法相、山東昭子元参院議長、元SPEEDメンバーの今井絵理子参院議員らが名を連ね、派閥の垣根を越えた面々が集結した。今井氏は「上川さんとともに、太陽のように温かく、明るい、優しい日本の景色を作りたい」と呼びかけている。

次いで5人を集めたのは加藤勝信元官房長官。自見英子五輪相、比嘉奈津美参院議員ら厚労族が中心だ。4人と後れを取ったが、強烈なキャラが揃ったのは小泉進次郎元環境相。三原じゅん子参院議員が告示前にXに「古い政治に決着をつける時が来た。だから私は小泉進次郎」と勝負ポストで露払いを務め、加藤鮎子こども政策相、そして告示前日に自身も立候補を目指した野田聖子元総務相を味方に引き入れ、驚かせた。

河野太郎デジタル相は麻生派の牧島かれん元デジタル相、永岡桂子元文科相、英利アルフィヤ衆院議員の3人。高市早苗経済安保相は有村治子元行革相、杉田水脈衆院議員、茂木敏充幹事長は上野通子元首相補佐官、山本佐知子参院議員の2人がリスト入りし、小林鷹之元経済安保相は友納理緒参院議員の1人だけ。林芳正官房長官と石破茂元幹事長にいたってはゼロで男性のみだった。

推薦人になっていないが、鈴木貴子衆院議員は茂木氏、松川るい参院議員は小林氏の支持を明らかにしている。

「女性の政治参画や夫婦別姓が総裁選のメインテーマになっており、女性議員から支援を受けているかは大きなウエートを占めていて、推薦人の女性議員がいない石破氏と林氏は面目が丸つぶれでした」(党関係者)

ただ、応援している議員が決選投票に進めなかった場合、状況は一変する。その場合、どの議員に流れるかは不透明だ。

「すでに小泉、石破、高市氏の中での決選投票を見越し、議員たちは動いています。露骨にポストをぶら下げられ、揺れ動いている女性議員もいるとの話も聞きます。長老の指示に従わない議員も出てくるでしょうし、支持を明らかにしていない女性議員は、裏金問題に直面した旧安倍派に多く、さまざまなケースを想定し、裏でうごめいていますよ」(同)

運命の投開票日まであとわずか。水面下で激しい動きを見せている。

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