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【RIZIN】青木真也 2大タイトル戦を徹底解析 ドーピング検査の影響「何よりそれが注目だ」

東スポWEB 2024年9月25日 5時8分

格闘技界を揺るがしたドーピング騒動はどんな影響を及ぼすのか。格闘技イベント「RIZIN.48」(29日、さいたまスーパーアリーナ)の開催が迫ってきた。実力者が揃うカードが並んだ今大会を〝バカサバイバー〟こと青木真也(41)が徹底分析。注目の2大タイトル戦を中心に丁寧にメスを入れた。

ドーピング騒動が持ち上がったのが7月28日の「超RIZIN.3」(さいたま)だ。朝倉未来に勝利した平本蓮の音声データなどが流出し、ドーピング疑惑が浮上。検査結果は「シロ」だったが、会見した榊原信行CEOが「今後、彼は疑惑と戦うことになります」と異例のコメントを発し、アンチドーピングへの細かいルール策定を約束する事態になった。

RIZINは今大会から新章をスタートする。その軸となるのが、メインの王者ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル)vs 挑戦者ルイス・グスタボ(ブラジル)のRIZINライト級王座戦と、セミの井上直樹 vs キム・スーチョル(韓国)のRIZINバンタム級王座決定戦だ。

青木はまず、騒動を受けたRIZINが王座戦のドーピング検査実施を明言したことを「それって俺は今回、結構重要なことだと思っていてさ。もし使ったにしても〝いきすぎない〟というか…。直前まで(薬物を)入れられなかったりすると思うんだよ」と声をしゃがれさせる。

もしもこれまで〝グレーゾーン〟に踏み込んでいた選手がいたとすれば、そこに変化が発生する可能性があるという。「それが果たして試合にどこまで影響するのか、それともしないのか…。何よりそれが注目だ」となぜか声を潜めた。

その上で、サトシ vs グスタボの行方を「みんなが思うほどサトシ有利ではないよ」とメガネを光らせる。理由に挙げるのが35歳のサトシと、28歳のグスタボという年齢だ。「ぶっちゃけ格闘技は30を過ぎたら打撃への反応が衰えていくんだ。30中盤にもなれば、それが顕著になる」と指摘する。

そこで立ち合いでのサトシの姿勢がポイントになるとして「すぐ組みにいけばいいけど、打ち合おうとすればグスタボの勝機がグッと上がる。そう考えるとサトシの有利は7対3…いや、6対4くらいまで下がっていると思う」と不気味に予見した。

セミでは堀口恭司や朝倉海など看板選手が巻いたベルトをかけ、井上とキム・スーチョルが戦う。青木は「歴代が歴代だけに『この2人のどちらかが巻いたとて』とはみんな思っちゃうよな。それをどう覆せるかだ」と相手のみならず、〝過去〟とも戦う2人の奮起に期待する。

気になる試合展開は「まっすぐ殴りに来るキム・スーチョルに対して、井上がいなしてポイントを取って判定勝ちだろう。ただ、客にはスーチョルが勝ったように見える展開でジャッジに不満が出る可能性もある」と予想。さらに「それはそれとして、もしキム・スーチョルがベルト取ったら、ハム・ソヒの時みたいに他団体に引き抜かれないように気をつけてほしいよね」と余計な心配を口にした。

また、青木はその他のカード編成にも興味深い視点があるという。特に金太郎 vs 秋元強真、萩原京平 vs 高木凌、矢地祐介 vs 宇佐美正パトリックを並べ「これって要は〝入れ替え戦〟なんだ」。近年は格闘技界の新陳代謝が早くなっているため、世代闘争になるという。

「今回、若手の壁として組まれた選手は、いろいろ考えて試合に臨まないとダメなんだ。もうそういう年齢なんだから。元谷友貴と太田忍の試合にもその側面がある。だから壁に指名された選手がどんな根性を見せるかに注目したい」と老害をむき出しにした。

最後は「根性見せろ、オラ!」と意味不明なことを叫ぶと、神宮前から自転車で走り去った。

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