中国・広東省深セン市での邦人男児の刺殺について論じ、愛国的な残虐行為に対する反省を求めた中国の学者の記事が削除された。香港メディア・東網が24日、報じた。
政法大学の趙宏教授と陳碧准教授は連名で21日、「亡くなった子供たちのために何ができるか?」と題する記事をネットに発表し、〝愛国主義〟の旗印の下でいかなる残虐なプロパガンダも容認しないことを提案した。事件後、中国のSNSに暴言が書き込まれたことについて、その原因を「不合理なヘイト教育」に帰していると述べた。そして、声を上げないことは、「私たち全員が共犯だ」と訴えた。
しかし、投稿はすぐに削除された。また、日本の着物や浴衣を着ていると当局によって拘束されることがあると指摘し、「これは愛国心が利用されていることを示しており、着物の名の下にどれだけ多くの悪行がなされているか」として、当局の行為を懸念している。
「一般人にとって常識と良心こそが文明と自分自身を守るための唯一の武器である」ことを強調し、苦労して勝ち取った文化を放棄しないよう呼び掛けている。
この記事は広く拡散され、大きな反響を呼んだが、愛国主義者らからは疑問の声も上がったという。