女子プロレス「スターダム」の朱里(35)が、極悪軍団「H.A.T.E.(ヘイト)」の終焉を予期した。
28日の東京・後楽園ホール大会では鹿島沙希との「ゴッズアイ」コンビで、ヘイトの渡辺桃、テクラ組が持つゴッデス王座に挑戦する。朱里にとっては因縁の王座戦だ。同ベルトは小波とのコンビで保持していたが、7月23日後楽園大会のV1戦で〝事件〟は起きた。
挑戦者にヘイトの前身「大江戸隊」の渡辺&テクラを迎えた一戦で、試合中に小波が造反。朱里は顔面に黒いスプレーを噴射された揚げ句、王座から陥落した。しかも小波はそのまま極悪軍団に復帰し、現在は何ごともなかったかのようにヘイトの一員として活動している。
朱里は「小波に裏切られた後は気持ちがキツくて何も考えられなかったんですけど、沙希の存在がすごい支えになった。ゴッデスを取られたというのもあるけど、沙希と巻きたい気持ちが強くなっていました」と王座取りに動いた心境を明かす。
小波に裏切られたとき、鹿島は「朱里さんの姿を見て、自分もつらかったです」と一緒に涙を流してくれたという。鹿島自身も昨年6月に大江戸隊を強制追放された過去があるからだ。朱里は「ヘイトに対しての沙希の気持ちが出ていますよね。沙希もいろいろあったので。それに沙希も『一緒に取りたい』と言ってくれたので2人の思いが強いと思います」とパートナーの心情を代弁。〝省エネレスラー〟と呼ばれた鹿島が、ゴッズアイ入り後一番のやる気を見せているという。
現在の小波に対しては「信じた道を突き進んでいけばいいと思う。でも本当にそれでいいの?とは思ってしまいますけど」と怒りの感情は収まりつつあるが、ヘイトに対しては別だ。「許せないし、やってやるよという感じはありますね」と言葉に力を込めた。
7月に誕生したヘイトは飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、8月31日に刀羅ナツコがワールド王座から陥落。同日のシングルリーグ戦「5★STAR GP」優勝決定戦では上谷沙弥が準優勝に終わり、今月22日の山形大会では刀羅&上谷&琉悪夏のトリオでアーティスト王座取りに失敗している。
朱里は「夏の勢いがなくなってきている感じがありますよね。今がチャンスかなと。このまま終わらせます」。本格的な秋の訪れとともに、極悪軍団の夏にピリオドを打つ。