27日投開票の自民党総裁選は石破茂元幹事長、高市早苗経済安全保障担当相、小泉進次郎元環境相がデッドヒートを繰り広げ、最後の最後まで結果の読めない異例の展開となっている。混迷する最終盤の情勢を元衆院議員の宮崎謙介氏が読み解く――。
当初、本命視されていた小泉氏は解雇規制の見直しでつまずき、その後も討論会で経験不足やコメントの中身のなさを露呈し、急失速。陣営は危機感を募らせているという。このまま脱落してしまうのだろうか。
小泉氏の失速にかつての同僚・宮崎氏は「致命的な落ち具合ではない」とジャッジした。高市氏が勢いを増しており石破氏と高市氏の対決かと思いきや「(小泉氏が)脱落したというワケではなくてますます3人の競争が激化している。高市さんの勢いはすごいと思うけど石破さん、高市さんが並んで小泉さんがグッと下がったとしたら議員票は小泉さんから離れる。小泉さんは土俵際で粘ったという感じですね」。
また、議員票の比重が高まる決選投票になれば「小泉さんの有利は変わらない」とアドバンテージを強調した。
最終盤に向けてのポイントはどこにあるのか。
「あとはいかに議員票を獲得するか。ここからはシ烈な議員の引きはがし合い合戦。特に4位以下の陣営の人たちは草刈り場になってると思う。本人がどこまで本気で議員を口説けるかが大きいと思います」とポイントを挙げた。
「街頭演説と個別の電話。議員1人1人に電話をかける。これですね。泥臭く、地道に票を重ねていくしかない」と述べた。ドブ板戦術で最後に笑うのは誰か。