ドジャースの大谷翔平投手（３０）が史上初の「５０本塁打―５０盗塁」を達成した５０号のホームランボールが米ゴールディン社によってオークションに出品される。同社のＸアカウントが２５日（日本時間２６日）に発表。米スポーツ専門局ＥＳＰＮ（電子版）、米スポーツサイトのブリーチャー・リポートなどが続々と速報した。
入札は米東部時間２７日正午（同２８日午前１時）に開始され、１０月１６日（同１７日）に締め切られる。開始価格は５０万ドル（約７２３５万円）。個人売買の機会もあり、入札希望者は入札額が３００万ドル（約４億３４１０万円）に達しない場合、１０月９日（同１０日）まで４５０万ドル（約６億５１１５万円）で購入できるという。
大谷は１９日（同２０日）のマーリンズ戦で６打数６安打、３本塁打、１０打点、２盗塁を記録。初回に三盗を決めて５０盗塁に到達、６回に４９号２ランを放って偉業に王手をかけると、７回に５０号２ランを左翼席に運んで「５０―５０」を達成した。
ＦＯＸスポーツ６４０のアンディ・スレーター記者によると、ローンデポ・パークで５０号のホームランボールを手にしたファンはドジャースから３０万ドル（約４３００万円）のオファーがあったが断り、ＳＮＳを通じてゴールディン社に連絡したという。
「これはこれまでで最も簡単な（委託の）一つでした」。ゴールディン社の創設者兼ＣＥＯであるケン・ゴールディン氏はＥＳＰＮに語るとこう経緯を説明した。「大谷は木曜日に５０本目の本塁打を打ったが、文字通り金曜日に彼（ボールを確保したファン）から連絡があった。彼はＳＮＳを通じて自分でゴールディン社に連絡を取り、月曜日にゴールディン社の代理人と一緒に警備員をマイアミに飛ばし、彼に会い、月曜日に飛行機で戻った」
同社公式Ｘ（旧ツイッター）で公開した動画ではバットが当たったと思われる黒い擦り傷、ＭＬＢの認証ホログラム、記念球が本物であることを示すアルファベットの「ｕ」と数字の「３」が刻印されている。
ゴールディン氏はＥＳＰＮに「私の見解では、できるだけ早くオークションにかけるのが最善だった」と語った。「タイミングがいい。ドジャースがプレーオフに進出すれば、大谷は簡単に最優秀選手になるだろう。みんが大谷を気にしているうちにやろう。そして、出品者にとっても非常に重要だったのは、ゴールディン社とｅＢａｙの両方が持っている世界規模かつグローバルなリーチだ」と語り「米国外の誰かがこのボールを落札する可能性は確かにある」と日本を含めた海外からの落札も視野に入れているとした。
ＥＳＰＮによるとオークションで落札された野球ボールの最高額は１９９９年のマーク・マグワイアの７０本目のホームランボールで３０５万ドル（約４億４１００万円）。２番目は２０２２年にアーロン・ジャッジがア・リーグの本塁打記録を更新した６２号の１５０万ドル（約２億１７００万円）となっている。
大谷はオークションでも記録を塗り替えるのか。