【女子ボートレーサー・インタビュー 土屋蘭(19=岡山)後編】
姉・南の背中を追ってボートレーサーとなった土屋蘭。姉の夫・佐藤翼との〝関係〟、そしてプライベートを激白した。
――昨年5月にデビュー、今年6月には初勝利。成長したところは
土屋 気持ち的な部分で積極的になったことが一番かな。積極的な気持ちで行ったらレースにも結構、参加できるようになってきたりもしています。着もちょっとずつ取れてきているのかなと。1着は全然取れずに2、3着が多いんですけどね。でも前よりは積極的にターンとかもできるようになってきました。
――勝率も上がってきた
土屋 そこは調整というより乗り方ですかね。姉にも翼さんにも「乗り方が変わってきたのが一番なんじゃないか」と言われます。
――一方で課題は
土屋 スピードがあるターンができるようになるのが一番です。そこが一番の課題です。いろんなことに恐れずに挑戦しなきゃと思っています。調整面もレース場ごとに違うのですごく難しいんですけど、先輩方に聞いてちょっとずつ理解できていっているのかなと感じています。
――師匠は
土屋 いないんですけど、翼さんに見てもらっています。レースとかペラ調整などはもちろんなんですが、メンタル的なことを言われたりするのが一番ですかね。
――気持ちが大事と
土屋 こんなレースの時に、こんな思いを持って走っていたとか話すと「そこがダメだよ」と指摘してくれたりします。やっぱりメンタル競技というのもあるじゃないですか。その部分をいろいろ教わっていて、ちょっとずつ変わってきているなと自分でも思います。あと翼さんはめちゃくちゃ本を持っているんですけど、それを全部貸してくれます。これを全部読めと。
――本の内容は
土屋 本当にいっぱいあるんですが、ポジティブ思考の本だったり、トップになる人の考え方が書いている本とか、エースとして活躍している人の本とか。上の舞台で活躍する人が書いている本をたくさん読めと言われます。
――印象的なものは
土屋 私は結構、物事をマイナスに捉えたりするタイプ。ネガティブ思考を持っているんですが、ある本には「成功するにはネガティブな一面も持たなければいけない」と書いてあるものもありました。
――具体的に
土屋 私は、自分がネガティブだからいろいろ損していると思っていたんです。でも成功する人はネガティブな一面も持っていたりして、この場合はこんなことになるかもしれない、だから対策を考えておく、と。全部においてポジティブマインドも、ネガティブマインドも持っている人が成功する人なんだということが書かれていました。それが面白かったですね。
――目指すレーサー像は
土屋 積極的にレースの展開をつくっていけるようなレーサーになりたいです。そして道中でも着を上げられるようなレーサーになりたい。本当にうまい人じゃないと道中で抜いたりはできないと思うんです。
――目標とする舞台は
土屋 直近の目標でいうなら(GⅡ)レディースオールスターに選ばれて出て、そこで結果を出したいです。そのために必要なことはやっぱりスピードを身につけることですよね。結局、そこなんですよね。ただ女子の中で男子選手のようなターンができれば有利なのかなと思う。それができるようになるのが目標です。
――将来的な目標は
土屋 今の時点ではそんなに大きな口は叩けないけど、いずれは賞金女王になりたい。
――いつの日かお姉さんと一緒にレディースチャンピオンやクイーンズクライマックスなどビッグレース出場も
土屋 いや~。本当に…。それは夢ですね。
――休日は何を
土屋 最近は海しか行ってないです。海でジェット(水上ボート)に乗ったり、ただ泳ぎに行ったりしています。仕事でも海に行って、プライベートでも海に行って…。ずっと海に行ってますね(笑い)。
――それはさすがに飽きそうだが…
土屋 海が大好きなんですよ。元気をもらえるんですよね。仕事の海では元気をもらえるかといえば違うんですけど(笑い)。プライベートで海に行く時は、そこでたくさんエネルギー補給をしています。それでリフレッシュして、それが仕事につながるところもあると思っています。