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【虎に翼】寅子の「はて?」通算97回 最終話は航一も披露、夫婦で1回ずつ締め

東スポWEB 2024年9月27日 13時34分

27日放送されたNHK連続テレビ小説「虎に翼」最終話は、前回放送で家裁の所長となったばかりのヒロイン寅子(伊藤沙莉)がまさかの〝ナレ死〟を遂げ、時代が四半世紀ほどワープする驚きの展開で物語が閉じられた。

家裁所長就任が1974年ごろ。この日は寅子の死後15年になる平成11(1999)年と時が告げられた。家族は娘の優未(川床明日香)が茶道や着付けの教室など多彩な仕事を手がけ、老いた事実婚夫の航一(岡田将生)は老人ホームに入り、時々自宅に帰る日々。寅子は背後霊のように2人を見守る。

夫婦〝2人きり〟の部屋で航一は、寅子が見えるかのようにひとり語りを続ける。寅子がかみ合わないリアクションをすると、「はて?」。さらに「その得意げで幸せそうな顔…」とますます見えているかのように話すと、寅子が「はて?」と首を傾げた。

たびたび聞かれ、ドラマを象徴する言葉が寅子の「はて?」だった。NHKは5月25日の「土スタ」で「はて?」が通算44回だと明かしていた。その後は記者が数えたところ、最終回で計97回に達した。

脚本を書いた吉田恵理子氏は25日の「クローズアップ現代」で、寅子を「声を上げて対話をすることで、世の中を変えるきっかけを与える人物にしたかった」ので「はて?」を使ったと説明した。否定や怒りというよりは「疑問」を示す意味合いだという。

5月末ごろまでは、若い寅子が社会の理不尽に次々と直面し、連日のように発した。寅子が成長するにつれ、自身が疑問を突きつけられたり、家族のことで悩むなどしてペースは大幅に低下。50回に達したのは7月1日だった。同月は14回だったが、8月にペースが上がり、月間23回。9月はやや落ちて11回にとどまった。

「はて?」は質的にも幅が広がり、日常会話的な疑問で飛びだすこともあった。今回最終話の「はて?」は生きていない寅子によるゴーストのささやきのようだったが、8月20日の放送では3人格の寅子が発した。航一との再婚でどちらの姓を名乗るのか悩む。頭の中に少女期、成人期など計3人の寅子が浮かび上がって議論は喧々囂々。3人が同時に「はて?」と発するトリプルプレーだった。それも含めて同日は計5回とアーチを量産している。

別人格の寅子のみならず、優未やかつての上司・久藤(沢村一樹)もこのワードが口をついた。因縁の桂場も引用する形で使用。7月11日の放送では「今の君の『はて?』は周りを動かす力がある」と認めていた。

ドラマを彩った「はて?」。最後はカップルの1回ずつで締められた。

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