巨人の阿部慎之助監督(45)が3―1で勝利した27日の中日戦(東京ドーム)後、6回に押し出し四球を選んだ浅野翔吾外野手(19)との対話を明かした。
値千金の1点を奪った。岡本和の適時打で1点を先制した6回。なおも一死満塁と追加点のチャンスで浅野が打席に入ると、フルカウントからの9球目、相手先発・梅津が投じた直球がわずかに低めに外れて押し出し四球となり、力強いガッツポーズを掲げた。
浅野は「どうにかして追加点が欲しかったので、四球でも安打でも何でも良かった。やっぱりここ最近、守備のミスとかでチームに迷惑かけているので、何とか点が取れてうれしかったので良かったです」と、はにかみながら振り返った。
ベンチで交わした指揮官との言葉が結果につながったか。阿部監督は「序盤、梅津君はスライダーが1球も入っていなくて、あの打席で(浅野は)スライダーを待っていたって言うから『大丈夫かな…?』て。スライダーを操れている投手でスライダーを待っているんだったらいいけど、ど真ん中の2球を見逃して『いい度胸してるな、こいつ…』と思ったんだけどね。いい度胸なのか観察不足なのか、僕にはちょっと分からなかったので呼びました」と舞台裏を明かした。
ベンチからは胸を叩いて浅野を鼓舞した阿部監督。浅野も「多分、気持ちで負けんなよ、ていう風な仕草だったと思う。それをしっかり受けて立ちました」と当時の心境を回顧。ボスの思いが通じた「1点」となったようだ。