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【西武】ドラ1武内夏暉 歴史的貧打線の中で挙げた価値ある「10勝」「貯金4」

東スポWEB 2024年10月1日 6時5分

西武のドラフト1位・武内夏暉投手(23)が今季最終登板となった30日の日本ハム戦(ベルーナ)で8回を3安打無失点。球団の新人では2007年の岸(現楽天)以来、17年ぶりの2桁勝利を挙げた。

打線から今季最多となる8点の援護をもらい、10勝(6敗)に到達した武内は野手に感謝しつつ「絶対勝つという思いで投げました。できすぎですね」とはにかんだ。これで1年目から規定投球回(143回)を上回る145回1/3。防御率1・88でリーグ1位のモイネロ(ソフトバンク)に次ぐ2・17で2位に浮上した。

何よりもなかなか援護を望めない状況での「10勝」と「貯金4」が持つ価値は大きい。12球団を見渡してもチーム打率2割1分1厘は12位で、59本塁打も11位、344得点も12位だ。そうした歴史的貧打線をバックに試合をつくり、勝ち星を積み重ねてきた。

21試合登板のうち16試合(76・2%=リーグ4位)でクオリティー・スタート(6回以上自責点3以下)。そのうち12試合(57・1%)でハイクオリティー・スタート(7回以上自責点2以下)は堂々たる数字だ。制球力の高さを示す指標「K/BB(奪三振÷与四球)」も加藤貴(日本ハム=6・06)に次ぐ4・86で、もはやルーキーの枠には収まらない。

渡辺久信監督代行(59)も「やっぱり1年間、ずっとローテを守るってことは、なかなかアマチュアから来てすぐには難しいところ。しっかり自己管理とか体のケアをしっかりこなしてシーズンを全うしてくれた。2桁勝てて本当良かったなと思います」と安堵の表情を浮かべた。

武内は早くも侍ジャパンが連覇を目指す「プレミア12」でも左の先発候補に挙げられている。「周りの方々に支えられた1年、ファンの皆さんを含め感謝したいです」と謙虚に話して激動のプロ1年目を終えたが、まだまだ活躍の場があるかもしれない。

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