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「暴行なければ俺のもの」大谷翔平50号記念ボール 3人目の〝自称所有者〟現る!

東スポWEB 2024年10月1日 10時18分

ドジャースの大谷翔平投手(30)が史上初となる「50本塁打―50盗塁」を達成した50号のホームランボールを巡り、自分こそが正当な所有者だと主張する3人目の男性が訴訟を起こしていたことが分かった。ロサンゼルス・タイムズ紙が30日(日本時間1日)に報じた。身元不明のファンに暴行されて失ったと主張しているという。世紀の記念球の行方は泥仕合の様相だ。どうなるか。

ロサンゼルス・タイムズ紙によると、9月27日(同28日)に新たに訴えを起こしたのはフロリダ州ブロワード郡在住のジョセフ・ダビドフ氏(32)だ。同氏は米競売会社ゴールディン、同社に記念球を持ち込んだクリス・ベランスキー氏とケルビン・ラミレス氏、25日(同26日)に所有権を主張して訴えたマックス・マトゥス氏らに対し自分がボールの正当な所有者であることを主張し、オークションでの売却を禁じる差し止め命令、5万ドル(約717万円)を超える損害賠償金を求める訴状をフロリダ州第11司法巡回裁判所に提出したという。

訴状には「原告が左手で50号記念球を手に入れた直後、身元不明のファンが不法に手すりを跳び越え、原告の腕に飛び乗って原告を攻撃したため、50号記念球が外れ、被告クリス・ベランスキーの手に転がり落ちた。原告に飛び乗った身元不明のファンの暴行がなければ、原告は50号記念球を維持することができ、所有権を保持していただろう」と記されているという。

ダビドフ氏の弁護士デボン・ワークマン氏は同紙の問い合わせに「私の依頼人のケースではっきりしているのは、彼だけが誰かに飛びかかられ、地面に投げ飛ばされたということ。この件は2001年の(バリー・ボンズの73号ボールを巡って行われた裁判)ポポフ対ハヤシのケースと非常によく似ている。今回は、依頼人が最初にボールを持っていたが、地面で暴行を受け、ボールを失った。その時、彼はボールの正当な所有者だった。他に所有権を主張する人々と違うのは、誰かが飛びかかり、彼が暴行を受けたことだ」と強調したという。

なお、ボールを巡ってファンらが駆け寄っている瞬間を撮影したファンの動画には青と白のストライプシャツを着たダビドフ氏が、ボールを持ったベランスキー氏と笑顔で握手をする場面が映っている。ワークマン弁護士は「その行動はアドレナリンと歴史的瞬間による行動」と説明している。

大谷の50号記念球については、まずボールを手にして持ち帰ったベランスキー氏がドジャースからの30万ドル(約4300万円)の買い取りオファーを断り、ゴールディン社を通じて競売にかけたが、18歳のマトゥス氏がボールを強奪されたとベランスキー氏、ラミレス氏、ゴールディン社相手に訴えを起こし、さらにはオークションの売却開始を阻止するため、緊急仮差し止め命令を求める申し立てを申請。

スペンサー・エイグ判事は米東部時間9月27日正午(同28日午前1時)から予定通り入札を開始し、16日(同17日)に締め切ることを認めたが、「原告の申し立てに対する裁判所の判決が出るまで、50号の記念球を販売、隠匿、譲渡することはできない」と申し渡したという。審理は10日(同11日)に行われる予定となっている。前人未到の記念球を巡り、4人目、5人目の所有者が現れるかもしれない。さらにカオスになりそうだ。

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