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【DeNA】26年連続V逸…12球団最多18エラーの牧秀悟はあのレジェンドの巧守に習え

東スポWEB 2024年10月1日 11時38分

【赤ペン! 赤坂英一】今年こそというファンの願いもむなしく、DeNAがまた優勝を逃した。2位争いも阪神との直接対決に敗れて、CS開催権すら得られていない。12球団最長となる26年連続V逸が決まったのは9月26日の巨人戦。三浦監督は常々「優勝の可能性がある限り最後まで諦めない」と強調していたが、4―12の大敗だった。

「(3回までに4点を返した)その後、ノーヒットだから諦めたわけじゃない。みんなが打とうと、塁に出ようとして打てなかったということ。点差が開いた中では打っていくしかない」

拙攻が仕方のないことだとしたら大きな敗因の一つ、度重なる拙守は修正できなかったのか。チーム失策数は12球団最多の92個(30日終了時)。5月15日の巨人戦や7月7日の阪神戦は二塁手・牧のエラー、8月1日の広島戦では遊撃手・森敬の野選など勝負どころで主力や中堅のミスが再三黒星に結びついている。

これについて聞くと、三浦監督はこう答えた。

「そのあたりはもう毎日毎日、練習してね、取り組んでもらってますし。もちろん痛いミスはクローズアップされますが、いいプレーもそれ以上にいっぱいありますから。完璧な選手はいない、ということです、はい」

その牧は9月5日広島戦でもピンチを招く失策を記録。延長11回に同点適時打を打ち、サヨナラ勝ちを呼び込むと、こう反省の弁を述べている。

「エラーして変な流れをつくってるんで、チームに迷惑をかけてますから」

しかし、2位を争った同月29日の阪神戦では牧が12球団最多18個目の失策。これが痛恨の逆転負けにつながった。

そんな最中の同月22日、ジョン・シピン氏が本拠地に来場している。現役時代は巧守、強肩の二塁手で1973~74年のベストナインとダイヤモンド・グラブ賞(現ゴールデン・グラブ賞)を受賞した牧の大先輩。一塁・松原誠、遊撃・米田慶三郎、三塁クリート・ボイヤーと形成した内野陣は12球団一とも言われた。

この布陣のリーダーはボイヤーで、山下大輔を熱心に指導。8年連続でダイヤモンド・グラブ賞を受賞する名手に育てた。ボイヤーから教わった要点について、山下氏はこう明かしている。

「あの人はグラブで打球を捕る左手と、送球する右手の位置が近い。捕ったらすぐに右手に握り替えて体を開ける。捕るのと投げるのとが一連の動作になってる。だから素早くアウトを取れる」

今の「勝ち切れない」DeNAに必要なのも、この「守り切る」技術と姿勢ではないだろうか。

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