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初めてのポストシーズン「ショウヘイなら大丈夫」ドジャースナインの答えが一致

東スポWEB 2024年10月1日 11時38分

【元局アナ青池奈津子のメジャー通信・ポストシーズン特別編2】ドジャースで「初めてポストシーズン(PS)に出場する選手にアドバイスするとしたら?」という問いをぶつけたら、返ってきた答えが面白かった。

ドラマチックだったのはマックス・マンシーで「PSの試合は延長戦の試合を2週間ぶっ続けでやるのを1試合に詰め込んだようなもの。試合が終わるたびに、肉体面より精神面の方がずっと疲れる。多くの感情が体を駆け巡り、爆発しそうになるんだ。例えば2回二死二塁。得点のチャンスだけど、普通の試合だったらできなくても2回だからこの世の終わりではない。PSの試合は、この世の終わりって感じがする。たとえ良いことがあっても気を緩めちゃだめだ」。

熟考型のウォーカー・ビューラーは「PSでは試合の勢いがより重要。例えば、レギュラーシーズンでのシングルヒットと四球は似ているといつも思っていて、もしかしたら四球の方が球数が増えるから少し良くないけど、PSでは四球よりもヒットの方がはるかに重要だと僕は思う。チーム全体が立ち上がって興奮するから。僕の成績でPS中の四球数が普段よりはるかに多いのは(相手に勢いを与えないよう)意図的なところがある」とこだわりを見せた。

私生活と野球の切り替えがうまいテオスカー・ヘルナンデスは「バイブ(雰囲気)が違うんだ。レギュラーシーズンの試合は、翌日また機会があることを知っている。プレッシャーとは違う別のフィーリング…。『自分が野球場で何ができるか』ではなく『今日どうやったら勝てるか』という感覚。感情はビッグでハイ。チームが勝つのを助けたい気持ちが先走る。だからこそ僕にとって最も大事なのは楽しむこと。プレッシャーはどんなふうに考えてもなくならないから考えない。最高の投手、最高の選手と対戦するわけで、野球を楽しみ、一瞬一瞬をエンジョイすることが一番だと思っている」。

ミゲル・ロハスも「その時間を楽しむようにアドバイスする。最初で最後かもしれないから、怖がらずにエンジョイ」と言っていた。こういう時、ラテン系やカリブ海方面の出身者などはお国柄が出るな、と思う。

また「いつもと同じ試合と捉え、それ以上の意味合いを加えない」と言うクリス・テーラー、「PSの試合も普段通りの試合だと思って取り組むこと」と語ったオースティン・バーンズはシンプル派の代表だ。

さらに、ギャビン・ラックスは「21歳で初出場した2019年にジャスティン・ターナーが4打数4安打をしている気分で打席に立てとアドバイスをくれたんだ。もう打ちまくっちゃって、誰にもアウトにできないさ、ってそんな感覚。0安打の気持ちで上がると、どうしたってここで打たなきゃって気負ってしまう。要は、自信を持って上がれってことなんだけどね。頭では分かっていても実行するのには数年かかった」と先輩の言葉を大事にしていた。

そして、ここまで語ってもらった後に「大谷選手も初めて…」と聞くと、見事なまでに全員の返答が「ショウヘイなら大丈夫だ!」だった。

「WBCはプレーオフよりずっとずっと大きかった。エネルギー、エモーション、選手たち、ファン、全てが1試合に集中していて、彼はそういう場面が怖くないことをすでに見せているから、PSも問題ない」(T・ヘルナンデス)

「彼はずっとこの瞬間を待っていた。ここ数週間を見ていても、もともとすごかった人間が全く別の動物に変身したように僕らを引っ張っていってくれた。ショウヘイはハングリーだ」(ラックス)。ウォーカーによれば、大谷は「別格のスーパースター」なのだという。

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