ボクシングの７大世界戦（１３、１４日、東京・有明アリーナ）の１日目に挑戦者のＷＢＡ世界フライ級７位タナンチャイ・チャルンパック（２４＝タイ）と２度目の防衛戦を行う同級王者ユーリ阿久井政悟（２９＝倉敷守安）が１日、都内の帝拳ジムで練習を公開。人気マンガ「ワンパンマン」のリングシューズを着用して汗を流し、２日間開催の大興行で「一番目立った試合ををしたい」と意気込みを示した。
キャラクターもの好きで知られる男は足元から異彩を放っていた。かかと部分には「ＯＮＥ ＰＵＮＣＨ ＭＡＮ」、ベロには「ハゲマント」（「ワンパンマン」の主人公サイタマのヒーローネーム）の文字が入ったシューズを着用して現れた阿久井。だが、その意味を問うと「特にはない。たまたまです」と返答。１０足ほど所有しているキャラクターものの特注品シューズのうちの一足を履いただけだったという。
とはいえ、どんな相手もパンチ一発で倒すハゲマントと強打を武器にＫＯを量産する阿久井はイメージを重ねたくもなる。そんな中で阿久井は、強豪が多数出場する興行で「一番目立った試合をしたい」と主役を奪うつもりだ。
挑戦者のタナンチャイは８月に日本で畑中健人を判定で破ってＷＢＯアジアパシフィック・フライ級王座を奪取するなど勢いに乗る。阿久井は「ムエタイをやっている選手なので独特のリズムがある。日本で勝って自信満々で来ると思うので、そこを警戒したい」と評し、気のゆるみはない。
スパーリングは同興行でＷＢＯライトフライ級王座決定戦に出場する同級１位・岩田翔吉（帝拳）らをパートナーに約１００回を消化。減量も残り約４キロで、「非常にいい状態で練習を続けることができて、このまま行けば、いい調子でできると思う」と調整は順調だ。一撃でベルトを守れるか。