歌手の藤あや子（６３）が１日、都内で行われた「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」（１８日公開）完成披露舞台あいさつに、小松荘一良監督とともに登壇した。
同作はピアニストのフジコ・ヘミングに迫った映画「フジコ・ヘミングの時間」以降の４年間を描いたドキュメンタリー作品。
藤はフジコさんと初めて会った時のことを「とても緊張しましたけれど…温かいお人柄で、猫の話をしていただいた」と回想。フジコさんは猫との暮らしを大切にしており、多い時で２２匹ほど飼っていたという。「その当時、私が保護猫を引き取るころでした。『今度、保護猫の里親になるんです』とお話したら『猫はきっと恩返ししてくれるわよ』とひとこと。それが印象的。フジコさんの言った通り、恩返ししてもらっている」とにこやかに振り返った。
また、同じアーティストとしてステージに立っていたフジコさんのことを「とにかくかっこいい」と語り「力強いんですけども繊細で、どこかガラス細工のような部分もあって。とにかくいろんなものを秘めてらっしゃる方」とその魅力を熱弁した。
フジコさんは今年４月に亡くなった。藤は「この場にもうフジコさんがいらっしゃらないことが残念」と肩を落としつつも「ただ、きっとこの日をすごく喜んでいらっしゃって、どこかお席にいてくださってるんじゃないかと思います。これからもずっとフジコさんのように素敵に純粋にかっこよく生きていきたいと思います」とメッセージを送った。