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【ソフトバンク】期待のドラ1前田悠伍 3回6失点KOデビュー…降板後〝長文コメント〟で冷静総括

東スポWEB 2024年10月1日 20時44分

ファイティングポーズは崩さなかった。ソフトバンクのドラフト1位ルーキー・前田悠伍投手(19)が1日のオリックス戦(みずほペイペイ)で待望の一軍デビュー。プロ初登板となる先発で3回8安打6失点で降板となり、プロの洗礼を浴びた。

一軍の舞台は甘くなかった。初回はわずか6球で三者凡退に封じたが、2回は先頭から4連打で2失点。さらに犠打を挟んで適時打を許して2点を追加された。3回もセデーニョに特大の14号2ランを被弾。名門・大阪桐蔭で投手ながら主将を務め上げ、昨年U18W杯ではエースとして日本を悲願の初優勝に導いた19歳にとって、悔しさが残るマウンドとなった。

投球バランスを崩し、すっぽ抜けの死球もあった。最速145キロ、三振は0。二軍では9試合に先発して4勝を挙げ、防御率1・94をマークした黄金ルーキーだったが、結果的に一軍では歯が立たなかった。

ただ、降板後の冷静なコメントが球団の大きな期待を背負う稀有な左腕らしかった。「緊張はしませんでした。二軍では打ち取れていたコースでも、一軍のバッターには打たれてしまったし、追い込んだ後もうまく対応されてしまった。スピードはもちろんですが、打ち取れるコースに投げるコントロールをつけていかないといけないと感じました。打たれてしまいましたが、二軍では経験できないことを経験できたと思います。次はいい投球ができるようにレベルアップしていきたいです」。

思い描いたデビュー戦とはほど遠かったはず。不甲斐なさに自分を見失ってもおかしくない状況で、客観的に初登板を振り返った。

痛打を浴び続けてもマウンド上で表情を一切変えなかった。昨年9月の台湾、背中で語る姿がチームを鼓舞し、日本を頂点に導いた理由だった。歯を食いしばって投げ込んだ56球が、この先どう生きるか――。

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