歴史的最下位に沈んだ西武の来春キャンプが〝正常化〟される方向で再検討されている。
今季最終戦となる4日の楽天戦(楽天モバイル)を残し、49勝91敗2分けの借金42。すでに退任の意思を固めている渡辺監督代行は、1日の本拠地最終戦セレモニーで8、9月にチームが変貌してきた手応えとともに「必ず秋季練習、キャンプで猛練習をして来季、(選手たちが)皆さまの期待に応えられるようやってくれると思います」と巻き返しを期待した。
再建は最終戦後にも発表される西口文也二軍監督(51)を新監督、鳥越裕介氏(53)をヘッドコーチとする新体制に委ねられるが、球団側は来春のキャンプ日程について見直しを検討しているという。
昨年は3月にWBCが行われた影響で春季キャンプの開始を2月1日から1クール後ろ倒し。今春も踏襲し、2年連続で12球団〝最遅〟となる2月6日にキャンプインしていた。
当時、松井監督は「今年も全然問題はなかった。選手が体を作ってきてくれたし、今はオフもないぐらい選手はずっと練習している」と自主トレ期間を延長したメリットを強調していたが、この世界は結果が全て。昨年の借金12から「30」まで膨れ上がった現実がある。球団関係者が「結果が出なければいろいろと変えなければいけない部分は出てくる」と語るように、歴史的低迷の一因がキャンプのあり方にもあったと捉えている。
特に発展途上の野手陣が一軍でレギュラーを張れるほどの技術や思考を身につけていないにもかかわらず、〝大人扱い〟し過ぎたことへの反省も指摘されている。勝てば官軍。敗者は練習するしかない。