女子プロレス「スターダム」のワールド王者・中野たむが、とんでもない防衛ロードを明かした。５日の愛知大会で鈴季すず（２２）を退けＶ２に成功。早くも来年１・４＆１・５東京ドーム２連戦でのタイトル挑戦まで視野に入れている。
激闘から一夜明け、取材に応じた中野は「試合中、何回も死ぬんじゃないかって思いました。今は命があることにホッとしたと同時に絶好調です。このベルトをどんどん防衛して、もっと輝かせていきたいと思います」と決意を示した。
試合後に次の挑戦者は現れなかったが、王者には無念を晴らしたい相手がいる。昨年１０月に当時ワールド王者だった中野は左ヒザを負傷し欠場。今年２月に復帰するも、８月に同王座を戴冠するまでシングル王座戦線に絡めなかった。
この６か月間を〝中野たむ暗黒期〟と名づけ、「今回の防衛ロードで、あの時期に失ってきたものを取り返したい。５★ＳＴＡＲで負けた人たちはもちろん、アジャコング、（米ＡＥＷの）ウィロー・ナイチンゲールとか全員に復讐する。だから後楽園とかでもどんどん防衛戦をしたい」と目を輝かせた。
現在決定している次のビッグマッチは１２月２９日の東京・両国国技館大会。もちろんそこでも防衛を成功させると張り切る王者は、年明けの展望も明かす。１月４日には新日本プロレスの東京ドーム大会、翌日も同じ東京ドームで新日本、スターダム、ＡＥＷ、ＲＯＨ、ＣＭＬＬの合同興行「レッスルダイナスティ」が開催される。
この２大会に出る気マンマンの中野は「両国から１・５東京ドームまで新日本さんと一緒にレッスルキングダムウイークをやるんですよね？ ここはたむの出番でしょ！ 各会場で防衛戦と王座戦をして中野たむウイークにします。乗っ取ります！」と予告だ。
希望では両国大会と１月３日の東京ガーデンシアター大会で防衛戦を行った後、１・４ドームでＩＷＧＰ女子王者の岩谷麻優に挑戦。１・５ではＡＥＷのＴＢＳ王座を保持するメルセデス・モネに挑戦したいという。
昨年の１・４ドームでは当時のＩＷＧＰ女子王者ＫＡＩＲＩにわずか５分で敗れ、試合後にはモネが登場し話題をかっさらわれた恨みがある。
「岩谷の持つベルトは前から狙ってますし、暗黒期に取れなかったベルトを今、モネが持っている。モネにかませ犬にされたこと、まだ根に持ってます。これができたら面白そうですよね？」
実現すれば８日間で４つの王座戦をこなすことになるが、「全日本女子プロレスは年間３００試合してたんですもんね。女子プロレスブーム再燃させるには、それくらいしないといけない。この体、燃え尽きるまで試合しまくります！」。赤の王者が新たな歴史を生み出す。