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【ソフトバンク】26歳・緒方理貢 開幕前に支配下&一軍完走も…「あまり慣れないようにしている」理由

東スポWEB 2024年10月7日 11時0分

2020年育成ドラフト5位でソフトバンクに入団した緒方理貢外野手(26)が〝縁の下の力持ち〟的な存在としてチーム内から重宝されている。プロ4年目の今季は3月に支配下登録を果たすと、主に代走や守備固めでチームを支え、一度も二軍落ちすることなくシーズンを完走。4年ぶりV奪回に貢献した激動の1年間を振り返ってもらった。

──レギュラーシーズンを振り返って

緒方 一軍に上がって1年目でリーグ優勝を経験させてもらったので、小久保監督を含め首脳陣の皆さんに感謝してます。優勝の雰囲気を味わったことがなかったので、1年目に経験ができたのはすごくうれしい。

──一軍での手応えは

緒方 どうですかね。1試合1試合、手応えというよりも一生懸命やった結果が今にあると思うので、すごく過ぎるのが早かったなという感じです。

──慣れや自信は

緒方 自信は全くないです。(優勝が)決まっても、試合に出たら緊張する。みんなに『慣れるよ』って言われるんですけど、それは多分スタメンでいく人が言う言葉だと思う。別に慣れる必要もないと思いますし、今のままでずっといこうかなと。慣れてしまったら成長はないなと思う。ミスすることも野球なのであると思うけど、それが成長につながると思ってあまり慣れないようにしてます。

──印象に残っている試合やプレーは

緒方 交流戦の中日戦(6月4日、バンテリン)。(同点の9回一死一塁で)マルティネスから盗塁を決めて、その後、勝ち越しのホームを踏んだプレーは自分の意思とベンチのサインが合致した時というか。最初は(サインが)送りバントだったんですけど(相手投手の)クイックタイムが初球遅くて、走れるんじゃないかと思った時に「走ってもいいよ」っていうサインを出してくれて。自分も準備ができていたので、一発で走ることができてセーフになれた。サインが出た時に「(スタートを)切れる準備をしといてね」っていうのは、ずっとコーチに言われていたので。試合前にそういう会話をしていても、いざあの場面になったら走れないことが多い。そこで一発で走れたっていうのが、すごく自信になった。

──優勝決定の日(9月23日)の前日は誕生日で意識した部分は

緒方 してないですね。全くしてない。もう26歳なんで。別に誕生日はうれしくないんで、なんとも思ってなかった。でも、移動して(優勝が)決まるのも大変だなと思ったので。自分たちで勝って決めればいいじゃんと思っていた。

──一軍と二軍で差を感じるのは

緒方 守備力、あとは気持ち。二軍は勝っても勝たなくてもなんにもならないですけど。一軍っていうのは給料も変わってきますし、チームの勝敗で生活する人もいるので。技術的には本当に守備力の差だと思います。どのチームを見ても一軍は全員うまいし、自分は守備固めがメインなので、相手チームにそう見られないといけない。そこはやっぱり全然違うなと思います。

──プレー以外では

緒方 移動試合があることじゃないですかね。二軍は移動試合がないので。一軍は北海道から飛んでそのまま試合とかあるので、そこの差はある。しんどいのが野球なので。そこを言い訳にしないというか、まずはケガをしないことが一番。疲れてるっていうのを自分で言い聞かせないと、逆に頑張るとそこでケガしてしまう。もう今日は動かないんだって言い聞かせないと、やっぱり体は動きたくなるので。

──そんな中でのリラックス方法は

緒方 福岡で休みの日は地元の友達とサウナに行きます。(何分何セットなど)細かく決めているわけではなくて、キツくなったら水風呂に入ります。

──CSは独特の雰囲気もあると思うが

緒方 初めてで何も分からないんで。別に変に構える必要もないですし、いつも通りの気持ちでやりたいと思います。(インタビュー・松岡直生)

☆おがた・りく 1998年9月22日生まれ、宮崎県東諸県郡国富町出身。右投げ左打ち、外野手。背番号57。身長174センチ、体重69キロ。京都外大西高から駒大に進み、2020年育成ドラフト5位でソフトバンクに入団。俊足巧打を武器に2年目は17盗塁でウエスタン・リーグで盗塁王を獲得した。内外野を守れるユーティリティープレーヤーとして今年3月に仲田慶介内野手、川村友斗外野手とともに支配下登録を果たし「育成三銃士」と称された。今季は主に代走、守備固めで86試合に出場し、52打数9安打で打率1割7分3厘、0本塁打、4打点、4盗塁、19得点をマーク。

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