〝芸人魂〟から刺激を受けた。パリ五輪のフェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した江村美咲(25=立飛ホールディングス)が8日、都内で行われた文部科学省の表彰式に出席し「これからも、もっともっと走り続けたい」と決意を新たにした。
五輪の舞台では個人戦で3回戦敗退に終わったものの、団体戦では男女を通じてサーブル種目初のメダルに貢献した。さらに、日本勢は2個の金を含む5個のメダルを量産。出場全種目で表彰台に立った日本のフェンサーたちの活躍もあり、競技の認知度は飛躍的に高まっている。そうした中、江村の気持ちにも変化が生まれた。
以前は「イベントやメディアの活動すると、練習を休んでやらないといけなくて、ネガティブな印象があった」と消極的だったが、パリ五輪を通じて「改めて普及だったり、フェンシングを盛り上げていく活動も自分の仕事、役割だと思った」と競技外でも積極的に活動。現在は多忙なスケジュールの合間を縫って、テレビ出演なども数多くこなしている。
中でも強く印象に残ったのが、芸能界の大御所・明石家さんまがMCを務める「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)だという。「私はあまりテレビを見る方じゃないけど、さんまさんはバラエティーの王様というようなイメージがある。やっぱり芸人さんたちはそこで本気で爪痕を残しに来てるみたいな印象があった。そこに交ぜてもらえて光栄だった」と貴重な経験を振り返った。
もちろん、フェンシングのさらなる普及には、本業で結果を残すことも欠かせない。「勝ち続けられるチームになるには、次世代の選手や若い選手たちと一緒に盛り上げていかないといけない。今までは自分のことばかりに意識が向いていたけど、視野を広く取り組んでいけたら」。日本のエースは何事にも〝全力プレー〟で取り組んでいく。