石破茂首相は衆議院を解散した９日夜、首相官邸で会見を行い、衆院選（１５日公示、２７日投開票）について言及した。
自民党が〝政治とカネ〟の問題をめぐって、次期衆院選で非公認としたのは１２人。石破首相は冒頭で「国民の納得と共感なくして政治を前に進めることはできない。国民に信を問い、信任を得て新政権の掲げる政策に力強い後押しをお願いしたい」と語った。
衆院選の勝敗ラインは何議席かという質問には「今回の選挙が非常に厳しいということはよく承知している。勝敗ラインについては自民党と公明党で過半数を目指したいと考えている」と答え、過半数を下回った時の対応には「コメントは差し控えたい」と述べるにとどめた。
自民党の解散時勢力は単独過半数（＝２３３議席）を超える２５８議席、公明。自公で過半数ならば両党あわせて最大５５議席を減らしてもいい計算だが、逆風を感じている自民党関係者からは「最新の党調査でも厳しい数字が出たと聞く」と不安の声が上がっている。
さらに党内では旧安倍派を中心とした「〝反石破〟関係者が、同僚議員に対して『自公過半数割れで石破首相が退陣』などと記したメールやＬＩＮＥを送っています」という不穏な動きも…。前出の関係者は「石破カラーを前面に出せば、公明党と過半数は取れると思うが、実際に選挙はどうなるかやってみるまでわからないから」と予断を許さない状況。
石破政権誕生からわずか８日。戦後最短での解散は吉と出るか凶と出るか。