米スポーツサイトのアスレチックは9日(日本時間10日)、メジャー3年目のシーズンを終えたカブスの鈴木誠也外野手(30)の特集記事を掲載し、「メジャー(移籍後)最高の攻撃力を誇った。来年はもっと良くなるだろう」と期待を寄せた。
鈴木は今季、リーグ9位の打率2割8分3厘、同8位の出塁率3割6分6厘、自己最多の21本塁打(同34位)と16盗塁(同35位)、昨季に1点を及ばない73打点(同38位)を挙げた。同サイトが着目したのは「当初からボールを強く打つこと、(ボール球を)追いかけないこと、そして空振りをほとんどしないことが際立っていること」。
スタットキャストによると今季のハードヒット数(打球速度95マイル以上)は、MLB全体1位のドジャースの大谷翔平投手(30)がマークした288回には遠く及ばないが、鈴木は同59位の175回。ハードヒット率は同24位の49・2%だった。
同サイトは「セイヤはオールラウンドな打者であることを証明したと思う。また、彼は四球を引き出す能力、パワーのある打撃、安打を放つ能力を示した。(中略)安打が適時打になることが多い。それが、安定感を手にした彼の強みだ」という、カウンセル監督の言葉を添えた。
興味深い球場別のデータも紹介された。カブスの本拠地リグリー・フィールドは、シアトルのTモバイルパークに次いで2番目に低いOPS6割5分3厘だったにも関わらず、「鈴木は今季、リグリーフィールド以外でのOPSが9割1分3厘で、ホームでは7割6分6厘だった」と本拠地の平均を大きく上回ったとした。
同サイトは「これらの要因は鈴木がコントロールできるものではないが、彼がコントロールしようとしているのは自身の健康だ」と指摘。「今年はあまり長いスランプがなかった。ケガさえなければ、もっといい成績を残せたと思う。そういったケガをしないために自分が取り組むべきことは全てわかっているので、来年に向けて取り組んでいきたい」という鈴木の言葉を紹介した。
1年目から111試合、138試合、132試合とケガのため、1年間戦い抜けていない。万全で迎えるであろう来季、日本選手3人目、右打者初の30発、100打点に期待だ。