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【卓球】張本美和 〝女王〟孫穎莎を撃破の原動力はパリ五輪で得た「財産」

東スポWEB 2024年10月11日 6時24分

女王撃破の要因は――。卓球のアジア選手権女子団体決勝(9日=日本時間10日、カザフスタン)で、日本は中国を3―1で下して金メダル。16歳の張本美和(木下グループ)が2勝を挙げ、快挙達成に大きく貢献した。

世界ランキング7位で伸び盛りの高校1年生が大爆発だ。第1試合で同4位の王芸迪に3―2で白星を収めると、優勝に王手を懸けた第4試合では同1位の大エース・孫穎莎に3―2で勝利。中国を破っての頂点取りは1974年の横浜大会以来、50年ぶりの偉業となった。

原動力となったのは、初出場だったパリ五輪で得た〝財産〟だ。団体で銀メダルを手にするも「自分が負けた試合を振り返ると、相手選手のパワーにやられてしまったり、ラリーになった時に自分が先にミスをしてしまうところがあった」と自己分析。この日はラリーで押される場面があったものの、最後まで粘り強い戦いを披露した。過去6戦全敗だった孫穎莎との最終第5ゲームでは優位にラリーを進めるなど、大舞台での敗戦をきっちり生かしてみせた。

メンタル面でも大きな変化があった。卓球関係者は「張本選手は五輪に対して特別感を持っていたが、それを経験できて全ての面で憧れや怖さがなくったので、自信を持てるのだと思う。やはり経験は自信に変わるし、何よりも力になると思う」と指摘。張本自身もパリ五輪後に「五輪での試合の感覚だったりは、今後に絶対に生きる。他の大会でもある程度自信を持って戦うことができている」と語っており、心技体で成長を遂げた。

今大会はパリ五輪で負傷した早田ひな(日本生命)を欠いた布陣だったが、張本は新エースとして存在感を十二分に発揮。4年後のロサンゼルス五輪への期待も高まるばかりだ。

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