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【日本ハム】新庄監督下克上のキーマンは前阪神の160キロ右腕か「最も乗っている時期」

東スポWEB 2024年10月11日 11時10分

日本ハム・新庄剛志監督(52)が2年連続の最下位からパ・リーグ2位に入り、就任3年目で初のCS進出を果たした。12日からはロッテとのファーストステージ(エスコン)に臨むが、命運を左右するのは誰か。東京スポーツ評論家の金村暁氏の見立ては――。

【グラゼニ球論・金村暁】12日からは3位・ロッテとファーストステージを最大3試合。勝ち進めば、ファイナルステージで16日からソフトバンクとの最大6連戦の短期決戦に突入します。

お互いにチームの主戦級の先発投手をぶつけ合うポストシーズンでは必然的に1点を争う接戦になりやすく、リリーフの出来がゲームの流れを左右することが珍しくありません。もちろん、日本ハムもレギュラーシーズンの救援防御率2・83とリリーフ陣は抑えの田中をはじめ、中盤以降の河野、山本拓、宮西、生田目、杉浦が控えており質量は豊富です。さらに後半戦以降では、阪神から移籍して2年目の斉藤友貴哉投手(29)も戦力に定着しました。

平均球速150キロ中盤の直球と140キロ中盤のスプリットで8・54と高い奪三振率を誇るパワー系右腕で、クローザーの田中に勝るとも劣らないほどの剛球です。課題でもある制球面も25試合で防御率1・71と結果が伴うにつれ、徐々に安定してきたように感じます。

新庄監督も加入時から一貫して「友貴哉を何とかする」と話しており、分かっていても打てないレベルの剛速球を投げられる斉藤のポテンシャルを早くから見抜いていました。私自身も阪神時代は2019~22年までの4年間はコーチとして、彼の成長を見守ってきました。9月23日の西武戦では160キロ、5日の楽天戦ではプロ初セーブを記録するなど、6年間のプロ生活で心身ともに今が最も乗っている時期に入ったようにも感じます。

CSで今までなかなか破れなかった〝殻〟を一気にブチ破るような火消しを披露できれば、彼の「覚醒の証明」はもちろんのこと、一発勝負の短期決戦を戦うチームにとっても心強い存在になるはずです。

(本紙評論家)

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