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アーロン・ジャッジの大不振をスポーツ心理学で検証「勝利への負担が禅のような忍耐力を壊した」

東スポWEB 2024年10月11日 18時30分

ア・リーグの地区シリーズ(5回戦制)第4戦が10日(日本時間11日)に行われ、ヤンキースはカンザスシティーでロイヤルズを3―1で退け、3勝1敗として2年ぶりにリーグ優勝決定シリーズに進んだ。

不振で非難ごうごうの主砲のアーロン・ジャッジ外野手(32)は2打数1安打2四球だった。初回にソトの適時打で先制した直後の第1打席は遊ゴロ併殺でチャンスをつぶしたが、2点リードの6回には左中間二塁打を放ち、追加点につなげた。レギュラーシーズン58本塁打、144打点でリーグ2冠に輝いたジャッジは同シリーズ4試合で13打数2安打、0打点、5四球、5三振と奮わず。9月26日(同27日)のオリオールズ戦で放った58号を最後に、これで18打席ノーアーチとなった。

そんなジャッジについて、米メディア「グローベリー・ニュース」がスポーツ心理学の観点から不調の原因を検証。「問題は彼の頭の中にあるようだ」とし、ジャッジが直面している3つの問題点を次のように指摘した。

①社会的なストレス…ヤンキースの伝統、つまり27回のワールドシリーズ優勝と偉大な選手で埋め尽くされたモニュメントパークがジャッジに重くのしかかっているのかもしれない。ジーター、ミッキー・マントル…そのほかのヤンキースの偉大な選手たちに匹敵する存在にならなければいけないプレッシャーを感じているのかもしれない。

②役割の対立…ジャッジは単なる3番打者ではない。彼はチームのキャプテンでもあり、フランチャイズの顔であり、現在ヤンキースに最も長く在籍している。レギュラーシーズンでの彼の個人的な負担を背負うのは一つだが、ファンやマスコミの視点からすると10月にチームを勝利に導くという負担は、ほかのどのチームよりも重い。

③パフォーマンス不足…私たちは野球場でのパフォーマンスについて話している。ジャッジはレギュラーシーズンで活躍し、世界で最も過酷なメディア市場で活躍している。しかし10月は全く別の球技となる。ヤンキースは毎シーズン、すべて勝つことに期待して臨む。その負担はジャッジの禅のような忍耐力を壊し、彼のタイミングと判断力を台無しにしている可能性がある。

ジャッジはそんな重圧と葛藤に打ち勝ち、チームを2009年以来の世界一に導けるのか。同メディアは「今夜のジャッジの6回の追加ヒットは正しい方向への一歩かもしれないが、プレッシャーと賭け金は10月に入っても増すばかりだ」で締めた。

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