セ・リーグのCSファーストステージ第2戦(13日、甲子園)は、3位・DeNAが2位阪神を10―3で破って2連勝とし、ファイナルステージ進出を決めた。阪神・岡田監督に〝有終の美〟を飾らせなかったDeNA打線と三浦監督の采配を、本紙評論家・伊原春樹氏が分析。16日から始まる首位・巨人との対決をうらなった。
【新鬼の手帳・伊原春樹】今のDeNA打線の勢いは止められない。戦前からポストシーズンに出場する巨人、阪神との投手陣を比べると、明らかにDeNAが劣っているのは否めなかった。打ち勝つしかないと思っていたが、第2戦では15安打10得点と大爆発し、あっさり2連勝でCSファイナルステージ進出を決めた。
牧、佐野ら主力を含めてとにかく全員の調子がいい。4番のオースティンは無安打だったが、ロースコアで決着した第1戦では終盤に勝負強さを発揮して、2点適時二塁打を放ち、試合を決めた。1番の梶原がインケツになってしまうかと思いきや、7回にポテンヒットが出ると、続く8回にも二塁打が飛び出したのは安心材料だろう。
ただ、巨人とのCSファイナルステージに向け、不安もある。第1戦で先発のエース・東が左ハムストリングを痛めて緊急降板し、第2戦では主軸の宮崎が7回の打席で右足を引きずって負傷交代したことだ。
宮崎がこのまま出場できないとなると、かなり痛手なのは間違いない。そうなれば、7回に代打で登場し、CS第1号を放った新外国人のフォードを一塁でスタメン出場させ、オースティンを宮崎の代わりに三塁で起用したら破壊力抜群のベイ打線となりそうだ。
三浦監督はシーズン通りの采配がしっかり振るえていた。次に対戦する巨人は投打ともDeNAを上回る強敵。勢いのある打線を利してどこまで食い下がれるか。(本紙評論家)