サッカー日本代表の森保一監督(56)が14日、北中米W杯アジア最終予選オーストラリア戦(15日、埼玉)に向けた公式会見で、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が今年のノーベル平和賞に選ばれたことについて言及した。
森保監督は小中高時代を長崎県で過ごし、サッカー選手としてJ1広島やその前身のマツダでプレーするなど広島での生活も長く、被爆地との関係が深い。
そうした背景もあり、この日行われた会見で被団協がノーベル平和賞を受賞したことについてコメントした。
「みなさんとコミュニケーションを取れる記者会見の場ができるのも、平和な世界があるから。戦争や紛争をやっている地域で、このように穏やかな時間は取れないと思う。シンプルに、われわれが好きなことをやれる、スポーツをやれることは平和があるからこそということをわれわれ自身が胸に刻み、見ている方々にも機会があれば、平和について考えていただくことにつながればうれしい」と平和の重要性を強く訴えた。
そしてスポーツの観点からも「日常から相手のことを尊重して、意識していい関係をつくっていく。お互いを尊重することが大切だと思うし、サッカーの中では勝ち負けを競い合うことになるが、ルールがあって、その中でお互いをリスペクトしながら競い合うところをいろいろな方に見てもらい、スポーツから平和を発信することにつながればなと思う」と呼びかけた。
森保監督の思いがスポーツ界のみならず全世界に向けて伝わることを願うばかりだ。