新日本プロレス１４日両国国技館大会で行われたＩＷＧＰ世界ヘビー級選手権は、挑戦者でＧ１クライマックス覇者のザック・セイバーJr.（３７）が内藤哲也（４２）を撃破し第１１代王者に輝いた。
近年のＧ１覇者は翌年１月４日東京ドーム大会でＩＷＧＰに挑戦する流れが恒例化していたが、ザックの希望により年内の挑戦が実現。覇者と王者の頂上決戦は、緊迫の攻防が続いた。
内藤の首攻めにさらされたザックは、エスペランサからコリエンド式デスティーノを浴びてしまう。それでも正調デスティーノには行かせず、巧みな関節技地獄からクラーキーキャットで捕獲しダメージを与えていった。
ザックドライバーをバレンティアで切り返されたザックだったが、デスティーノを阻止すると鈴木軍時代に共闘した鈴木みのるの必殺技ゴッチ式パイルドライバーを発射。ところがザックドライバーはカウンターのデスティーノで切り返されてしまう。
それでもデスティーノを逃れたザックは、スイング式首固めもカウント２でキックアウト。ラリアートからザックドライバーをさく裂させた。
これをカウント１で返す内藤にセイバードライバーで追い打ち。なおも３カウントを許さない驚異の粘りを見せた王者を、最後は足４の字式の変型ザックドライバーで沈めた。
試合後のリング上では戦前の舌戦で、目標を達成したら海外へ流出してしまうのではないかと指摘していた内藤に対し「内藤さん、心配しないで。ずっと新日本プロレスにいます」とマイクアピール。するとここからが大混戦の始まりだった。
まずは２０日（日本時間２１日）の英ロンドン大会でザックとのシングルマッチが決定しているＳＡＮＡＤＡが登場し、王座戦への変更を要求。さらに海野翔太、ＮＥＶＥＲ無差別級王者の鷹木信悟も続々と挑戦に名乗りをあげて、ＩＷＧＰ世界ヘビー級王座戦線は群雄割拠の様相を呈してきた。