俳優の菅田将暉（３１）が１５日、都内で行われた映画「Ｃｌｏｕｄ クラウド」受賞記念トークイベントに、黒沢清監督（６９）とともに登場した。
本作は誰もが標的になりうる日常を描いたサスペンス・スリラーだ。先日、釜山国際映画祭で「アジアン・フィルム・メーカー・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞し、第９７回米国アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品にも選出されるなど、世界的にも注目を集めている。
菅田は友人たちから「めっちゃ面白かった！」と興奮気味に連絡があったことを明かし「このテンションの感想は初めてというか。『泣いた』『くらった』っていうテンションではなく。語彙力失ってる系の感想はうれしかったですね。皆、多分（こういう映画は）初体験なのかな」と語った。
イベントでは印象的なラストシーンの表情について、観客から「笑顔にも〝修羅〟の表情にも見えた」と伝えられ、「完成を見てこんな感じなんだって思いました。心身ともにボロボロになった先に、スッキリではないし乗り越えたわけじゃないけど、達成してしまったというか。〝Ｃｌｏｕｄ〟という通り、不特定多数の人から一歩超えた何者かになってしまった潔さみたいなのは、意識していましたね」と芝居する上で大事にしていたポイントを語った。
さらに黒沢監督も「なるほど。うまいな、と。決して笑ってはいないが、『フッ』って笑い声は出してるんです。絶妙なお芝居をされています」と絶賛した。