ソフトバンク・小久保裕紀監督(53)は16日から始まる日本ハムとのCSファイナルステージ(みずほペイペイ)を前に、鷹ナインへ〝魔法〟をかけた。
15日に行われた前日会見では「日本ハムが来るという準備を、ほぼほぼやっていた。昨日はっきり決まったので、イメージ通りシミュレーションできます」と想定内だったよう。レギュラーシーズンでは12勝12敗1分けで全くの互角。終盤には7連敗を喫するなど、決して楽観できる相手とは言えないが、指揮官はこの日の全体練習前に選手たちにこう告げたという。
「日本シリーズ出場権をかけての戦いは、シーズン中(対戦成績が)五分で2位だった日本ハムとやれることにまず感謝してやりましょう」
現役時代の経験を若者たちに伝えることもいとわない。「普段から言っていること」と、選手に10年以上持っている考え方を改めて伝えた。
「人は将来のまだ起こっていない不安に対して、43%の脳を使っている。普段は普通にしていれば不安に駆られる。そうならないように、自分で何かプラスになる決め事を決めなさいと。ミスしたらどうしようと考えるのが人間。それが普通なので、普通じゃない状態を自分で意識してつくることが大事ですよと」
新庄監督がエンターテイナーなら小久保監督は教授といったところか。言葉力でチームを4年ぶりの日本シリーズへ先導していく。