ア・リーグ優勝決定シリーズは15日(日本時間16日)に第2戦が行われ、ヤンキースがガーディアンズを6―3で下して2連勝。ワールドシリーズ(WS)進出まであと2勝とした。
初回から相手の失策で1点を先制すると2回にはバードゥーゴの適時打などで2点を追加。一時は1点差まで迫られたが、7回にはポストシーズンでノーアーチだったジャッジが特大2ランを放ってダメ押しした。投手陣も前日はロドンが6回1失点、この日はコールが5回途中まで2失点と試合を壊すことなく主導権を握った。何より、不振が取りざたされたジャッジに最高の結果を出たことでチームの勢いは加速しそうだ。
ただ、同シリーズ前からグラウンド外では不穏な空気も漂っている。というのも、球団のレジェンドOBで野球解説者のアレックス・ロドリゲス氏(49)がガーディアンズを軽視するような発言をしていたからだ。
ドジャース―メッツの第1戦(13日=同14日)を放送した米「FOXスポーツ」に出演していたA・ロッドは、試合後にア・リーグの行方を占った。そこでデレク・ジーター氏(50)とともに「ヤンキース有利」と予想したが、A・ロッドはさらに踏み込んだ。
「君が言いたくないなら、僕が言おう。ワールドシリーズへの道は簡単だ。(本来のWS進出は)決して簡単ではないんだろう? でも、これは過去20年間で最も明確な道だ」
まるでガーディアンズなど眼中にないと言わんばかりの発言に、ジーター氏も苦笑いを浮かべるしかなかった。この挑発とも受け取られかねない言葉に米メディアも反応。「ラリーブラウン・スポーツ」は「アレックス・ロドリゲスはプレーオフに関するコメントで、ニューヨーク・ヤンキースにうっかり不運をもたらすかもしれない」と〝特大ブーメラン〟となって跳ね返ってくる可能性を指摘していた。
第3戦(17日=同18日)から5戦目(19日=同20日)までは、ガーディアンズの本拠地プログレッシブ・フィールドで行われる。本拠地で幸先よく2連勝を飾ったが、敵地に移って流れは変わるのか。今後も目が離せない。