Infoseek 楽天

【阪神】藤川新監督 秋季練習は〝脱・岡田路線〟明確に「若い選手たちのプレーを僕も見たい」

東スポWEB 2024年10月17日 5時5分

阪神・藤川球児新監督(44)が指揮官就任会見から一夜明けた16日に兵庫・西宮市内の甲子園球場に姿を見せ、球団スタッフらと約3時間半にわたるミーティングに臨んだ。議題は実質的な新チーム始動となる22日からの秋季練習(甲子園)やドラフト会議(24日)の球団方針について。新人獲得戦略に関しては「情報は口外しないということで。たくさんの素晴らしい選手がいるので楽しみ」と多くを語らず煙幕を張ったが…。浮き彫りとなったのは〝脱・岡田路線〟の明確化だった。

自身の故郷・高知県で行われる秋季安芸キャンプ(11月1日開始)に話題が及ぶと、青年将校の口調は一気に冗舌になった。藤川監督が目玉方針としてマニフェストに掲げたのはキャンプ地来訪者の多い週末に合わせ、紅白戦などの実戦を多数開催するプランだ。

「地元のみんなに喜んでいただけるように。関西からいける場所でもあるのでフィーバーを起こしたい。実戦をやって地方の子供たちにプロの素晴らしいプレーをみてほしい」と口調も自然と熱を帯びる。「若い選手たちのプレーを僕も見たい。彼らもスイッチが入るでしょうし、実戦と強化と意思の疎通ですね」。新任指揮官として、選手個々の能力を見極める場としても活用していく構えだ。

今季限りで退任した岡田彰布前監督(66)は「秋は技術向上の季節」と明確に位置づけ、秋季キャンプでは地道な反復練習ばかりを課し、若いナインたちを鍛え上げた。紅白戦はおろかシート打撃などの実戦練習は一切行わなかったが、村上、石井、桐敷、木浪、前川らその後のチームの主力となる選手たちを鋭い眼力で次々と〝発掘〟。就任1年目からリーグ制覇&日本一に輝く基礎をつくりあげた。

前日15日に行われた就任会見では「理想とする指揮官像は岡田監督。『普通にやったらええ』。この言葉に尽きる。これがリーダーの仕事」と前指揮官へのリスペクトを何度も強調していた藤川新監督だが、この日は早速、部分的にではあるにせよ〝脱・岡田〟の方針を明確に示した格好だ。今後も避けられぬであろう、恩師との比較。今は迷わず自身の哲学を信じ、チームを導いていく覚悟だ。

この記事の関連ニュース