ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)の今後に注目が集まる中、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(26=M・T)とのドリームマッチ実現の機運が急速に高まっている。
中谷は14日に行われた2度目の防衛戦でペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)に6ラウンドTKO勝ち。一方で、井上は12月にサム・グッドマン(オーストラリア)との防衛戦が有力視されている。そうした中、米専門メディア「ボクシング・シーン」は「トップランク社のトッド・デュボーフ社長は、東京で先週開催された2日間のタイトル戦の祭典で中谷潤人が22回目のKOで締めくくり、戦績を29勝0敗に伸ばしたのを見て、ボクシングファンたちを興奮させること間違いなしのこの試合に自信を深めたようだ」と報じた。
さらに、デュボーフ氏が「中谷は素晴らしい選手だ。もし彼と(井上)尚弥が実現すれば、それはとても意味のあることだ。2025年に実現するかもしれないね」と語ったことを伝えた。同記事によると、井上が9月にTJ・ドヘニー(アイルランド)にTKO勝ちした際、トップランク社のボブ・アラムCEOは来春に井上と中谷を対戦させる構想を持っていたが、同社幹部は「時期尚早」と語っていたという。
その上で「しかし、デュボーフが中谷の実力を目にした今、夢の対決はますます現実味を帯びてきた」「デュボーフは中谷のパフォーマンスについて『彼は大柄で腕が長く、どこからともなくパンチが飛んでくるんだ』と語り、感銘を受けた」と記し、モンスターとネクスト・モンスターの対決の機運が高まりつつあることを伝えている。