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【セCS】阿部巨人は連覇へ課題山積み 伊原春樹氏「菅野の穴をどう埋めるか」

東スポWEB 2024年10月22日 5時14分

巨人が21日のCSファイナルステージ第6戦(東京ドーム)でDeNAに2―3で敗れ、4年ぶりの日本シリーズ進出を逃した。セ・リーグ優勝を果たしながらも3位のチームに3勝4敗で敗退し、辛酸をなめさせられた。本紙評論家の伊原春樹氏は阿部巨人の「大きな穴」と「来季連覇の課題」について厳しく指摘した。

【新鬼の手帳・伊原春樹】初回、相手のミスで先制したときには巨人が勝利するものだと思っていた。だが、DeNAを突き放すことができずに逆転負け。やはり打線の弱さが巨人の日本シリーズ進出を阻んだといえるだろう。

阿部監督は故障明けで宮崎のフェニックス・リーグに1試合出場しただけのヘルナンデスを第4戦から一軍に合流させて5番でスタメン起用したが、それが成功するほど野球は甘いものではない。少なくとも5試合は実戦経験が必要だと思っていたが案の定、ヘルナンデスは3試合ともノーヒット。4番・岡本はことごとく勝負を避けられ、最後まで巨人打線が爆発することはなかった。

8回からリリーフ登板した菅野は9回二死三塁から牧に決勝適時打を許した。先頭の森に2球目、甘く入ったスライダーを右前に運ばれたが、簡単にストライクを取りにいったように見えた。接戦のゲームでは先頭打者を塁に出すことが命取りとなるだけにもう少し慎重に入る必要があったと思う。

とはいえ、このシリーズ、強力DeNA打線を全て3点以内に抑えているだけに投手陣を責めることはできない。吉川不在で1、2番を固定できなかったことが最後まで響いた。

投手陣の頑張りでペナントレースを制した巨人だが、菅野はメジャーに挑戦する可能性が高いだけに連覇への道のりはかなり険しいものになると見ている。2013年に日本一に輝いた楽天は24勝を挙げた田中将大がヤンキースに移籍すると翌14年は最下位に沈んだ。パ・リーグ3連覇のオリックスも投手4冠の山本由伸がドジャースに移籍すると今季はBクラスに転落。エースがメジャーに移籍したチームが大きく順位を落とすことはNPBの歴史が物語っている。

せっかくリーグ制覇を果たしながら日本シリーズ進出に失敗するという屈辱を味わった巨人だがエース・菅野が移籍した場合、その穴をどうやって埋めるか。そして打線強化をどうやって図っていくか。課題は山積している。(本紙専属評論家)

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