弁護士の紀藤正樹氏が22日、「X」(旧ツイッター)を更新し、1966年の静岡県一家4人殺害事件を巡り、再審無罪が確定した袴田巌さん(88)に静岡県警本部長が謝罪した件について言及した。
静岡県警の津田隆好本部長は21日、袴田さんと浜松市で面会し「逮捕から無罪確定までの58年間の長きにわたり、言葉では言い尽くせないほどのご心労、ご負担をおかけし、申し訳ありませんでした」と謝罪した。
これについて紀藤氏は「謝罪の仕方を見るとよほど検察より警察の方がまともですね」と評価した。そのうえで「検察の謝罪は言い訳たらたらで本質的に誠実な謝罪とは異なるものです」と、検察を批判した。
袴田さんの再審無罪が確定したことに対して、畝本直美検事総長が「結果として相当な長期間にわたり、法的地位が不安定な状況に置かれた。申し訳なく思う」と謝罪したものの、一方で「判決は多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容」と主張。言い訳とも取れる内容が含まれた談話で、大きな批判を浴びている。