前立憲民主党参院議員の蓮舫氏が23日、京王線・小田急線の多摩センター駅西口で、衆院選(27日投開票)東京30区から立憲民主党の公認を受けて立候補した五十嵐えり氏の街頭演説会に参加した。
選挙選の後半戦は自民党の〝政治とカネ〟をめぐる問題が、再び大きくクローズアップされている。日本共産党の機関誌「しんぶん赤旗」はこの日、政治資金収支報告書に収入を記載しないで非公認となった前自民党議員たちが代表を務める政党支部に、党本部が公示された後に「政党交付金2000万円を支給していた」と報じたからだ。
これを受けて蓮舫氏は「どうしてお金にどんどん鈍くなっていくのか、私にはわからない」と黙っていなかった。
「赤旗が報じて(自民党の)森山裕幹事長は認めて『党勢拡大だ』と言った。公認していない人(前自民党議員)がどうして党勢拡大するのか。私はやっぱり自民党は反省していない。皆さんに『いい加減に目を覚ませよ!』と声を上げてほしいんです」と訴えた。
戦後の高度経済成長や自由経済、民主主義などは「自民党が日本の豊かさを作ってきた」と認める蓮舫氏は「権力は長く続くと必ず腐敗。長く続くと聞こえてきたものが聞こえなくなるし、見えてきたものが見えなくなる。そして金銭感覚がおかしくなる」と指摘。その上で、今度の選挙選に触れて「だから『自民党ではダメだ!』と共有してもらいたい。皆さん、広げていただきたい」と強調した。
同選挙区はマスコミ各社の情勢調査によると、五十嵐氏とデットヒートを繰り広げながら、わずかな差で先頭を走るのが自民党の長島昭久氏だ。この日は東京・府中市で小野寺五典政調会長や東京都の小池百合子知事からの応援を受けた。
蓮舫氏は旧民主党政権で同僚だった長島氏に対して「『自民党に行けば政策が実現できる』と言った長島さん。なんの政策を実現したんですか」とチクリけん制した。
「(長島氏は)安全保障のプロはいいでしょう。でも皆さん、この選挙が終わったら12月に確実に実現されるのが防衛増税です。これから5年間で43兆円です。お金を払うのは皆さん。このことを長島候補は(選挙戦で)触れていますか。『選挙が終わればみそぎが済んだ』、私はそういう選挙にしちゃいけないと思っています」と力説した。